トヨタ「クラウン」よりも先に存在してい!? ホンダ「アコード」ベースのクロスオーバーモデル「アコードクロスツアー/クロスツアー」とは、どのようなモデルなのでしょうか。

セダンベースのクロスオーバーモデル「クロスツアー」とは

 2020年末、トヨタの上級セダンとして知られる「クラウン」が現行モデルを最後にセダンを廃止して、クロスオーバー化すると報道されました。
 
 そうしたなかで、かつてホンダにはセダンの「アコード」をベースとした「アコードクロスツアー/クロスツアー」というモデルを北米市場や中国市場で販売していました。

 2009年11月3日に発売されたアコードクロスツアーは、2012年3月14日のモデルチェンジでアコードの名前を廃止し、クロスツアーとして販売されました。

 アコードクロスツアー/クロスツアーは、北米市場で人気の高いセダンのアコードをベースにクロスオーバー・ユーティリティー・ビークル(CUV)のコンセプトを融合させて開発。

 ボディサイズは、全長約4998mm×全幅約1897mm×全高約1668mm、ホイールベース約2796mmと大きなボディを持ったクロスオーバーモデルです。

 パワートレインは、最高出力271馬力を誇る3.5リッターV型6気筒エンジンに5速ATを組みさせた仕様を設定。

 外観デザインは、アコードのキャラクターラインをベースに、迫力のあるフロントグリル、フェンダーモール、ハッチバックのようななめらかなCピラーなどフロントからリアに掛けてアグレッシブなスタンスを実現しています。

 流れるようなルーフラインは、リアに向かって滑らかに狭くなるものの、セダンのトランク容量を超える大きな荷物にも対応できる収納スペースも採用。

 2009年のアコードクロスツアー発表時にホンダ北米法人の当時副社長であるエリック・バークマン氏は次のように説明しています。

「アコードの伝統的な強みである走りの楽しさやハンドリングを活かしながら、小型トラック市場の劇的な変化にも対応し、アコードの魅力を広げることをコンセプトとし、従来のSUVとは異なるイメージを作りました」

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 その後、アコードの名称が無くなったクロスツアーは、2012年4月に開催されたニューヨークオートショーにて外観デザインを刷新したモデルを発表しました。

 新たに発表されたクロスツアーは、ホンダのミッドサイズクロスオーバーとして、SUV並みの性能を備えたモデルとして登場。

 外観デザインは、よりアグレッシブなイメージに刷新、フロント・サイド・リアにシルバー調のスキッドプレートを装着しているほか、フォグライトも刷新のクロスオーバーのようなデザインとなっています。

 また、パワートレインでは前述の3.5リッターV型6気筒エンジン(6速AT)に加えて、2.4リッター直列4気筒エンジン(5速AT)の2種類を設定。

 しかし、北米市場ではセダンとSUVの中間に位置するクロスツアーは、中途半端な存在と見られたのか、販売は低迷。そのため、2016年には生産終了となりました。

 中国市場では、その後2代目「アヴァンシア」やその兄弟車となる「UR-V」が事実上の後継モデルとして現在も販売されています。