名古屋と豊橋を「信号ゼロ」でむすぶ、国道23号の無料バイパス「名豊道路」が、ことし2024年にいよいよ全通を迎えることとなります。全通すればどう便利になるのでしょうか。

未開通部は残り9km

 名古屋と豊橋を「信号ゼロ」でむすぶ、国道23号の無料バイパス「名豊道路」が、ことし2024年にいよいよ全通を迎えることとなります。
 
 全通すればどう便利になるのでしょうか。

 名豊道路の全長は約72.7km。伊勢湾岸道の豊明ICから分岐し、安城・蒲郡を経由して、浜名湖の手前の豊橋東ICに到達します。

 豊明から東側は「名四国道」として、浜松側も「潮見バイパス」として、高架バイパスが開通済み。中京圏の中長距離道路ネットワークを形成しています。

 しかしその中で、最後まで完全に未開通のままで「ブツ切れ」になったままなのが、蒲郡市内の「蒲郡バイパス工区」でした。その蒲郡IC〜豊川為当ICの9.1kmが、ついに悲願の完成を迎えるというわけです。

 名豊道路が全線開通すると、名古屋市内から静岡県浜松市内まで、約100kmにおよぶ長い区間が「信号ゼロ」でつながることとなります。

 最後まで残った蒲郡バイパス工区には、五井・国坂・豊沢の3本のトンネルがあり、これが長い工期の背景でした。しかしいずれも今は貫通済みになったので、開通めどが立ったということです。

 とはいえ、2024年度内に開通する条件として「大規模切土工事が順調に進んだ場合」としています。今のところ現場で厄介な岩盤が出たなどという発表は無く、2月の蒲郡市議会の視察でも、順調に工事が進んでいるという報告となっていました。

 豊川為当ICでも、交差する一般道路を何度も夜間通行止めにして、上空を大跨ぎするランプや本線橋桁の設置工事が行われてきました。

 東名・新東名は愛知県内でやたらと「内陸側」を抜けていき、海側に連続する市街地が不便な状態でした。それをサポートする「信号ゼロ道路」として、名豊道路の全通に期待がかかっていました。

 名豊道路を順調にスムーズに走ってきたクルマは、最後のブツ切れ区間として、ここだけわざわざ南側の蒲郡市街地へ迂回する必要があり、連続する信号で渋滞が発生していました。今年度いよいよそれも解消されることとなりそうです。