新型コロナウイルスは、産業や文化など、高知の様々な財産に襲い掛かっています。全国ブランドとして名高い生花に迫った危機を乗り越えようと、いま生産者らで「花の輪」が広がっています。

新型コロナウイルスは、さまざまな産業にも襲い掛かっています。そのうちのひとつが生花です。冠婚葬祭やイベントは続々と中止に追い込まれ、花は、人々の思いや願いを伝える役割を失ってしまったのです。

ハウスで栽培されているのは、芸西村が生産量全国1位で、90%という圧倒的な全国シェアを誇る「ブルースター」。青く澄んだ花びらと一本の茎に多くの花が開く様からは、生産技術の高さが伝わってきます。村では、9軒の生産者がハウス栽培を行っていますが、未だかつて経験したことのない苦境に立たされています。

栽培に20年以上携わっている貞広伸一郎さん。本来なら収穫されるはずだった花。しかし無情にも、貞広さんのトラクターは、そのまま花を踏み、土を耕していきます。わずかな量を収穫、出荷すれば、生産や物流コストが上回ってしまうため、廃棄せざるを得ないのです。

ブルースターは、7月〜8月に苗を植え付け、翌年の5月まで、4回ほど収穫を行います。春の歓送迎会や卒業・入学、6月のブライダルシーズンは、一年の中で最も需要が高まる時期。本来ならば、いま収穫は最盛期を迎えているはずでした。

販売を担当するJA高知県は…。

2月には全国の学校に「臨時休校」が要請され先月には7都府県に「緊急事態宣言」が発表されました。芸西村のブルースターは、90%近くが東京や大阪に出荷されていて、出荷量は3分の1に激減、一本あたりの単価も激しく下落しました。

全ての生産者が同じ苦境に立たされています。県内外の生花が集まる土佐花き園芸市場によりますと、花の出荷量は2〜3割減っているとのこと。10日の「母の日」に向けて、やや回復傾向にはありますが、先行きは未だ不透明で、生産者にとって不安な日々が続いています。

この状況を改善しようと高知の花を守ろうとする輪が広がり始めました。それに携わっているひとりが生花店を営む橋田智彰さんです。

いま、県内の生花店や市場は、『母の日には高知の花を贈ろう!』というキャンペーンを行っています。県のホームページにはその協賛店が掲載されました。三里のグロリオサ、芸西村のトルコギキョウ、長浜のテッポウユリ、鮮やかな高知の花束の完成です。

花を守ろうとする輪が広がっていることについて貞広さんは…

全国に誇る、高知の花を守り抜く。生産者や生花店などはいま、この難局を乗り越えるため、しっかりと手を握り合っています。