高知県は、感染拡大防止に向けてきょうから「新しい生活様式」の実践を県民に要請することとしました。まちの人々からは、矛盾や戸惑いの声も聞こえてきます。

県はおととい、政府の専門家会議で提言された「新しい生活様式」の実践をきょうから県民に要請することを発表しました。

「新しい生活様式」は感染拡大を長期的に防ぐための措置で、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗い…という「3つの基本」から、「感染した時のために行動歴・人との接触歴をメモする」といったことなどが挙げられています。

生活の中で実践するための例としては、具体的に盛り込まれていて、「公園は空いた時間や場所を選ぶ」「ジョギングは少人数で」「すれ違う時は距離をとる」などとなっています。

この「新しい生活様式」。まちの人はどのように捉えているのでしょうか?

Q.『新しい生活様式』ご存知でしたか?
「昨日かおととい発表された…?特別(詳しく)は見てないですけど…それほど難しいことは無いなと思うんですけどね。まぁ、一定の期間であれば大丈夫かなと思うんですけど…」(男性)

「生活する中で息苦しさとか厳しさは感じますけどまぁ、こういう状況だし仕方ないかなと。『今は我慢のし時かな』と思っています。全部実践するのは厳しいですけど、『不要不急』っていうところを考えて頑張れる項目は頑張ります」(女性)

前向きに捉える声がある一方で、こちらの男性は、「食事の際は対面ではなく横並びで座る」という点に疑問を感じています。

「普通、家族は四角いテーブルで食事するでしょ?みんなが『横並びで食事』っておかしいですよね。それ以外にも接触しているのに、家族だったら。わざわざ『横並びで食事する』って、そこだけしても意味ないかなと。」(男性)

こちらの女性は、「遊びに行くなら屋内より屋外」という点が気になっています。

「スポーツジムに通っていて、やっとこの8日から(ジムが)開くんですけど、それも一部。だからまた今月いっぱいみんな(友人)がどうするか話をしていたところなんですけど…本当に困りますね」(女性)

ところで濵田知事はおととい「新しい生活様式」の「食事」面において、高知ならではの食文化について触れました。

「『対面ではなく横並びで座ろう』『料理に集中、おしゃべりは控えめに』『お酌、グラスやお猪口の回し飲みは控えて』これはいわゆる『献杯・返杯』。高知県の場合、酒席=お酒の場を通じてコミュニケーションを図れるのはいいことだが飛沫感染防止という点について特に注意を払っていただきたい」(濵田省司知事)

その「食事」を提供する飲食店は、少なからず影響が出そうです。

「『横並び』で座って頂くということになると1つのボックス席で4人座れる所が2人だけの使用になったり…来店人数を規制して少ないお客さんで店を回していくことになるのでそのへんが影響が出そうかな。団体様の飲み放題やコースで大皿で料理を提供していましたが1人ずつの小鉢で(料理を)出していくような提供の仕方になると思う」(飲食店)

通常営業できるようになった一方で同時に呼びかけられる「新しい生活様式」の実践。今回の措置に、店主はある“矛盾”を指摘しました。

「『(飲食店の)営業はしていい』ってなったけど『不要不急の夜の(繁華街への)外出は控えて』みたいなニュアンスだったので、そのへん、“営業する意味”というか、どっちかにしてほしい。結局、材料を揃えて夜(営業する)用にやるわけでそこにコストがかかってきて、結局それで(客が)来なくても(食材は)廃棄になるしめちゃくちゃ(客が)来られてもどっちつかずの対応になるので、材料の管理とか結構大変になってくると思う」(飲食店)

飲食店以外の事業者からも、「新しい生活様式」への戸惑いが。

「『サンプル品など展示品への接触』は、うちメガネ屋なので、(メガネを客に)かけて頂かないと話にならないので、ちょっとこの辺は難しい。あと通販自体うちはやっていないので通販ばかり広まってしまうと、うちもなかなか、商売として成り立たなくなってくる。」(メガネ店)

きょうから呼びかけられた「新しい生活様式」の実践。まちの人々からは、「終息のため前向きに取り組む」という声があがる一方、“悲鳴”も聞こえてきました。