新型コロナの影響で打撃を受けている飲食店を支援したいとキッチンカーを活用した新たな取り組みが始まりました。飲食店を取り巻く現状と主催する男性の思いを取材しました。

オフィスや商業施設が入る高知市の複合施設「ちより街テラス」。ここで今月から始まったのが、調理設備を備える「キッチンカー」を活用した食のイベント「キッチンスタジアム」です。新型コロナの影響で売り上げが激減した飲食店に販売の機会を確保してもらおうという狙いがあります。

イベントを主催した藤田大介さんです。自身も数年前まで小料理屋を営んでいたほか、現在は、イベントの企画やキッチンカーでの出店もしています。藤田さんは今年、オリンピックの開催にあたり東京に出店する予定でしたが、白紙に。1億円の収益見込みがゼロになってしまいました。厳しい状況に置かれる中、藤田さんはコロナ禍で厳しい経営を強いられている仲間の事業者にキッチンカーを無償で貸し出し、飲食業界全体の底上げを図りたいという思いがあります。藤田さんは店ごとに鉄板やフライヤーなど設備を変えて提供。毎日出店する事業者のために時間をかけて準備しています。

「仲間というか同業者がいがみあったり客の取り合いをする時代ではない。なんとか皆さんの力になれればという思い。」(藤田大介さん)

きょう出店したのは、香川県を拠点に全国各地のイベントなどで移動販売をしているからあげ店。ことし1月からほぼすべてのイベントが中止となり、厳しい経営を迫られています。販売しているのは北川村のゆずを使ったからあげです。藤田さんは食材も用意しました。からあげ店がイベントに出店できたのは半年ぶり。経営者の男性も久しぶりの営業に、笑みがこぼれます。

「半年くらいイベントがない時期が続いたので嬉しい、感謝している。」(出展者・松本洲治さん)

きょうはからあげ店の他にも高知市の居酒屋の弁当も販売。近くで働く人たちがランチタイムに利用していました。

「きょうは仕事が休みだが買いに来た。ぜひ応援の意味も込めてこれからも買いたい。」
「いいことだと思います。楽しみなのでいつも1時間くらい早くお昼ご飯を食べるようになった。」(買いに来た人)

コロナの影響が長引くと予想されるなか、藤田さんは暗い気持ちに打ち勝ち、助け合いながら前を向くことが今、最も大事だと話します。

「助け合いがないと一人ではできないし、皆さんもすがったほうが(頼ると)いいと思います。客と出店者両方に喜んでもらえなければ意味がないと思うのでウィンウィンになれば」(藤田さん)

「キッチンスタジアム」は9月末まで毎日午前11時から午後3時まで開かれます。出店したいという店も募集していて、問い合わせは088ー855ー6199(株式会社キングダム)です。