四大公害病の一つ水俣病が1日、1956年の公式確認から64年を迎えた。新型コロナウイルスの影響で、熊本県水俣市などが主催し、例年県知事や環境相らが出席する犠牲者慰霊式は延期となり、患者団体「水俣病互助会」による慰霊祭が、静かに営まれた。

 八代海を見下ろす「乙女塚」に、例年より大幅に少ない13人が集まり、慰霊碑の前で焼香。胎児性患者の坂本しのぶさん(63)は参列後、取材に応じ「64年たっても水俣病は終わっていない。何十年も苦しんできたことを、改めてみんなに考えてほしい」と声を振り絞った。

 今も被害態様の全容解明には至らず、訴訟が各地で続いている。