カメラが追ったミスターラグビー 故平尾さんの35年写真展

カメラが追ったミスターラグビー 故平尾さんの35年写真展

 京都が生んだ日本ラグビー界希代のスターで、昨年10月に53歳で亡くなった平尾誠二さんをしのぶ写真展が14日から、大阪市の書店で始まる。撮影は、同志社大ラグビー部時代から平尾さんの姿に魅せられ、35年にわたって追い続けた京都市上京区在住の写真家岡村啓嗣(ひろつぐ)さん。大学や日本代表でのプレー写真のほか、貴重なオフショット、著名人との対談写真など、計31点を並べる。

 第一印象は「オオカミの目」。岡村さんは1982年1月、全国大学選手権準決勝で敗れた当時18歳の平尾さんと、ファインダー越しに出会った。同年秋にはリハビリ中の平尾さんを密着取材し、10歳も年下の青年に強く引かれた。「体育会系システムを否定し、個人の自主性を重んじる一方、全体を俯瞰(ふかん)する目線も持ち合わせる。非常にシャープな戦略家。10代にしてこのスケール、10年後を見たいと思った」

 以来、選手や監督として活躍する平尾さんを撮り続け、公私ともに付き合いを深めていく。2010年、週刊誌の対談企画で京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授に引き合わせたのも岡村さんだ。その山中教授は、余命宣告後の平尾さんの闘病を知る数少ない友人となった。岡村さんは「病気のことも、その治療方針に山中先生が深く関わっていたことも、全く知らなかった。最後に一緒に闘う仲間は家族と山中先生、と決めていたのでしょう。そういう男でした」と語る。

 知られざる2人の闘病秘話は、岡村さんが編集協力した書籍「友情 平尾誠二と山中伸弥『最後の一年』」(講談社)で明かされている。山中教授による回想、平尾さんの妻惠子さんから見た2人の友情がつづられ、10年の初対談も未公開部分を加えて再録した。

 「スポーツ界の革命児であり、同志社大でも神戸製鋼、日本代表でも常に、中心には彼がいた」と語る岡村さん。スポーツにとどまらない人間としての魅力にも触れる。「ビッグスマイルって勝手に呼んでいるけれど、彼の笑顔、彼の存在は、場の雰囲気をグッと良くし、楽しい気分にさせる不思議なパワーがあった」

 写真展は、大阪市北区の紀伊国屋書店グランフロント大阪店で30日まで。展示後、写真パネルは希望者に販売し、収益全額をiPS細胞研究所に寄付する。

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