北陸新幹線の敦賀(福井県)−新大阪(大阪市)間の整備が環境に及ぼす影響について議論する京都市環境影響評価審査会が15日、中京区の職員会館かもがわで開かれた。事業者側が環境影響評価(アセスメント)手続きの最終段階でルート案を示す方針を明らかにし、委員からは「事後承諾になる」「会議の意味がない」と反発の声が上がった。

 整備を担う国土交通省所管の独立行政法人、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(横浜市)が昨年11月に公表した環境アセスメントの方法書では、福井県境から京都駅(下京区)までの大半がトンネル区間としたが、ルートについては市内で最大12キロの幅を持たせた同5月の案(配慮書)から変わらなかった。
 審査会で同機構は1年半〜2年後にまとめる環境アセスメントの準備書でルートを公表する意向を明らかにした。これに対し、複数の委員から「配慮書の段階から進展がないのはおかしい。複数の候補に絞り込んでいるはずだ」「審査しようがない。事後承諾になるという危機感を持っている」などの意見が出た。
 このほか、工事車両の往来により、渋滞の発生や温室効果ガスの排出増を懸念する声も上がった。同機構は「影響を少なくするため、工事の場所や時期を分散することも検討したい」と説明した。
 審査会は環境アセスメントの手続きに定められた方法書への市長意見をまとめるため開いた。2月に答申し、市長は3月上旬までに京都府知事に提出する。
 北陸新幹線の敦賀以西ルートは東小浜(同県小浜市)付近、京都駅、松井山手(京田辺市)付近を経由し、新大阪に至る。開業は2046年の予定。