新型コロナウイルスの感染拡大による観光客の減少で、大津と京都を水路で結ぶ「びわ湖疏水船」が打撃を受けている。運航開始の28日を前に、予約は昨季の半分程度にとどまる。2月に複数の感染が確認された東京都の屋形船と見た目が似ているが、関係者は「屋形船と違い密閉空間ではなく、座席も対面していない。感染対策は万全だ」と挽回に力を入れている。

 びわ湖疏水船は、明治期に建造された琵琶湖疏水を航行する観光船として、京都市や大津市、両市の観光協会などでつくる協議会が2018年から春と秋に運航している。
 桜や紅葉を船上から楽しめるとあって、運航初年から受け付け開始と同時にすぐに予約はほぼ満席となったが、今春の総座席数に占める予約数の割合は44%(今月11日時点)で、昨季の93%の半分以下。3月下旬から4月上旬の花見シーズンはほぼ埋まったものの、5、6月は多くの空きがある状況だ。
 同協議会で事務局を務める京都市観光協会の担当者は「全体的な観光客の減少が主要因」とした上で、「同じ船として屋形船とひとくくりに捉えられているのかもしれない」と話す。屋形船は窓で仕切ることができる「密閉空間」だが、びわ湖疏水船は窓はなく、12ある座席は背中合わせで飛沫(ひまつ)感染の可能性も低いといい、「ガイドのマスク着用や消毒液の設置などしっかりと対策をして運航したい」と意気込む。
 運航期間は春は28日〜6月28日、大津−蹴上間、大津−山科間、山科−蹴上間の3区間があり、乗船料は大津−蹴上間で大人4千〜8千円。問い合わせはJTB京都支店内の事務局075(365)7768。