大津市の比叡山延暦寺にともり続ける「不滅の法灯」が、4月から全国行脚に出掛ける。四つに分けた法灯を各地の寺院がリレー形式でつなぎ、14カ月後に帰還する予定だ。法灯が戻る来年6月は、天台宗の宗祖最澄が亡くなって1200年の節目にあたる▼出発式にあたる来月2日の分灯式は、当初の予定を変更し、関係者のみの「無観客開催」が決まった。感染拡大が続く新型コロナウイルスは、ゴールの期日が動かせない催しにも容赦ない▼こちらはゴールが動いたため、全国巡回そのものが先送りになった。きょう、福島県を出発するはずだった東京五輪の聖火リレーである▼大会組織委員会は新型コロナへの対策で、五輪延期論が浮上してからは一般ランナーの参加取りやめなど、リレーの大幅な縮小を検討していたという。ランナーの多くは今回の先送りをやむなし、ととらえているようだが、今後を見通せないことに変わりはない▼組織委は、すでに決まっているランナーが走れるよう「配慮したい」とした。五輪の盛り上げに尽力してきた市民の気持ちが折れない配慮もしてほしい▼不滅の法灯は、僧侶らが菜種油を継ぎ足しながら、長い間守り続けてきた。五輪開催への課題は多い。情熱を燃やし続けることができるか。「油断」は禁物である。