小売店で買い物時に受け取るプラスチック製レジ袋が7月1日から全国一斉に有料化される。プラごみによる海洋汚染や焼却時の二酸化炭素の排出を避けるためだ。各社が対応を急ぐが、植物に由来するバイオマス素材の配合率が25%以上のレジ袋は無料で渡せるため、バイオマス素材入りのレジ袋への切り替えで有料化を回避する動きもみられる。「抜け道」と指摘する環境保全の専門家もいる。

 平和堂(滋賀県彦根市)や、スーパーフレスコを展開するハートフレンド(京都市下京区)、京都府北部が地盤の「さとう」(福知山市)をはじめ大手コンビニ各社も6月30日でプラ製レジ袋の無料配布を終了。1袋2〜7円の有料化に踏み切る。
 京都市内や滋賀県内の一部のスーパーなどはレジ袋に既に課金しているが、7月からは容器包装リサイクル法の省令改正によってあらゆる小売業者がプラ製レジ袋の有料化を求められる。
 政府の省令改正よりさらに踏み込み、来年1月からプラ製レジ袋の提供を全面禁止する亀岡市内のスーパーマツモトは、昨年8月から有料化を実施。客足の減少もなく、松本隆文社長は「マイバッグの持参率が大幅に上がった」と効果を語る。

 ただ、プラ製レジ袋も、バイオマスの配合率が25%以上などの条件を満たせば無料のままだ。新型コロナウイルスの影響でテークアウトが伸びる外食産業では、バイオマス入りのレジ袋の導入が相次ぐ。

 「餃子の王将」を展開する王将フードサービスも、7月から全約730店でバイオマス入りのレジ袋を導入する。5月はテークアウトの売り上げが直営店で前年同月比223%伸びており、「環境への配慮などから決めた。今まで通りお客さまには無料で袋を利用いただきたい」(広報部)とする。回転ずしチェーン「くら寿司」も7月から切り替え、コストアップ分は「店舗運営の効率化で吸収する」という。

 レジ袋有料化に伴うバイオマスの需要増を見据え、京丹後市の「白石バイオマス」は、米ぬかとデンプンを混ぜてバイオマス材料を30%含んだレジ袋「ネオプラUバック」を発売した。

 年間100トンの販売を目指し、既に京都ホテルオークラ(京都市中京区)がテークアウト用に同社のレジ袋の導入を決めた。白石バイオマスは「米ぬかには抗菌や消臭効果があり、着替えを入れる袋や『マイレジ袋』としても繰り返し使っていただける」と話している。

■使い捨て習慣自体の変革を

 プラスチック製レジ袋の提供の全面禁止を目指す亀岡市でアドバイザーを務めた原田禎夫・大阪商業大准教授の話

 自然環境の保全を考えれば、プラ製レジ袋の有料化はまだ道半ばで不十分だ。バイオマスが含まれていたとしても、プラ製品が環境への負荷が高いことに変わりはない。日本は一人当たりの使い捨てプラごみの発生量が米国に次いで2番目に多い「プラごみ大国」だ。プラスチックを使い捨てる習慣そのものを変えないといけない。