最高の職業人生を目指すなら、職場にいる長い時間を幸せに過ごすことを最優先するほうがいい。そうは思えないかもしれないが、職場で幸せになる方法はいくつもある。たとえば、時間をうまくやりくりして休憩をとったり、少し社交的になってみたりするのも効果的だ。この記事では、職場で幸せになる方法について、キャリアアップのエキスパート13人の助言をまとめている。

1週間、つまり168時間のうち、40時間が労働時間だとすると、4分の1近くの時間を職場で過ごすことになる。

もちろん、その時間を楽しめるようにするに越したことはないだろう。だが、誰もが職場で幸せな時間をすごせるわけではない。

実際のところ、このテーマに関しては、オフィス業務支援ソフト・職場分析会社で、2018年にWeWorkが買収した「ティーム(Teem)」が調査を実施している。

1300人を超えるアメリカの労働者を対象にした2017年の「ティーム社員幸福度調査」では、職場で幸福ではない人、もしくは、「ある程度は幸福」にとどまる人が、調査対象者の48%にのぼった。

この割合は、2016年の調査から8ポイント上昇している。

その要因としては、

「ワークライフバランス」(48%)「自分の役割を正しく評価されていないと感じる」(46%)「コミュニケーションアプリのせいで、どんなときにも同僚に返事をしなければいけないと感じる」(49%)などが挙げられた。

さらに、最近の2019年には、CNBCとサーベイモンキー(SurveyMonkey)が共同で、さまざまな業界で働く8500人以上の職業人を対象とした全米規模の調査をおこなった。

こちらの調査では、仕事にある程度満足している、もしくは、とても満足していると答えた人が85%にのぼった。過去3カ月以内に仕事を辞めようと本気で考えたことがある人は、調査対象者の30%だった。

「仕事はストレスになるが、だからといって幸福が得られないわけではない」

ティームの共同創業者で職場体験担当責任者を務めていたザック・ホルムクイスト(Zach Holmquist)は、Business Insiderに宛てたメールのなかでこう述べている。

「実現するのは難しいと思うかもしれないが、幸福は、社員にとっても雇用者にとっても重要だ。燃え尽きを避け、ひいては創造性と生産性を最大限に高めるためには、自分が力を発揮できる環境で働くことが大切だ」

この記事では、職場での幸福度を高める方法について、ホルムクイストを含めた13人のキャリア分野のエキスパートから助言をもらい、その内容をまとめた。

(回答の内容はわかりやすくするために要約し、編集している)

1. 自分のスキルの開発を最優先する

自分のスキルを磨き、日々向上させる。 puhhha/Shutterstock

人生の多くの経験と同じように、職場での幸福は自分の仕事や一緒に働く人たちを心の中でどうとらえるか、というところから始まる。自分の職能の開発を最優先に考えよう。職場での幸福とは、この会社で自分がどのように成長し、何を学べるのかを知ることだ。職能の開発の方法は、講座の受講でも、優れたマネージャーになる方法の習得でも、なんでもいい。

ジリアン・セイジョー(Jillian Seijo)…ディベロップ・インテリジェンス(Develop Intelligence)の人事マネージャー。

2. やる気をかきたてられるものを見つける

自分の仕事に夢中になることだ。 Brendan McDermid/Reuters

多くの人が職場で幸せを感じられないのは、心の底からやる気をかきたててくれるものをうまく利用していないからだ。仕事やチームとのつながりに、大きな意味を感じられずにいるのだ。

そんなときは、楽しさ、成功、達成感を自分なりに定義して、それが自分の仕事とどう関係しているかをじっくり考えてみよう。おそらく、自分のやる気をかきたてるものと、自分の取り組んでいるプロジェクトや、ともに働くチームとの関係に、なんらかのずれがあるはずだ。

キーラ・ヌリエリ(Kira Nurieli)…ハーモニー・ストラテジーズ・グループの創業者兼ディレクター。

3. 「エネルギー監査」を実施し、その結果に応じて変更を加える

ルーティン作業を少し変えられないか、考えてみる。 Matt Cardy/Getty Images

これから3日間、職場やその外での自分のタスクをすべて書き出し、それぞれのタスクが、自分のエネルギーを奪っているのか、それとも満たしてくれているのかをメモしよう。その際、意図的にした活動と、意図していなかった予定外の活動(先延ばしや、時間のかかるメール対応など)の両方を含めること。

3日後、できあがったバランスシートを検証しよう。消耗する活動を減らし、元気の出る活動を増やすために、どこか変更できるところはないか、自問するといい。

サラ・グリーンバーグ(Sarah Greenberg)…ベターアップ(BetterUp)の認定サイコセラピスト兼主任コーチ。

4. 10分から15分の休憩をとる

仕事から離れてリラックスする時間をとる。 Jacob Lund/Shutterstock

10〜15分ほど、自分ひとりの時間を作ろう。瞑想や散歩やストレッチをしてもいいし、音楽や「Brain.fm」を聞いてもいい。自分らしくなれる時間を作れば、もっと地に足をつけて仕事に熱中できるだけでなく、ストレスを軽減することにもなる。

ペネロープ・ブラケット(Penelope Brackett)…キャリアサービス・転職支援会社ライズスマート(RiseSmart)のプラクティス開発マネージャー。

5. 「うれしかったこと」を記録する

自分が達成したことを記録する。 smolaw/Shutterstock

インターネット上の知らない人と、自分を比べるのはやめよう。自分が達成したこと、褒められたこと、実在する人から感謝されたことを記録したリストをつくろう。

ローレン・マクグッドウィン(Lauren McGoodwin)…キャリア・コンテッサ(Career Contessa )の創業者兼CEO。ザ・サラリー・プロジェクト(The Salary Project)の設立者。

6. 今の会社で働きたい理由を思い出す

この会社に入りたいと思った、そもそもの理由を考える。 Olena Yakobchuk/Shutterstock

現在の職場で働くのを心待ちにしていたときのことを思い出し、そもそもどうしてそう思っていたのかを考えよう。たいていの場合、新しい仕事を始めるときにはすごくわくわくするものだが、時が経ち、ストレスが積み重なっていくにつれて、そもそも何にわくわくしていたのかを見失ってしまう。

エスター・ゴンザレス・フリーマン(Esther Gonzalez Freeman)…Eパワード・メディア(E Powered Media)の創業者兼認定キャリアコーチ。

7. 休息と生活のバランスを大事にする

十分な休息をとり、自分の身体を大切にする。 l i g h t p o e t/Shutterstock

空のカップから、エネルギーを注ぐことはできない。エネルギーと生産性を高く保ち、仕事に熱中して職場で幸せにすごすためには、生活のバランスと休息を最優先することが重要だ。自分を大切にして、睡眠、水分と栄養の補給、運動を優先することは、職場で幸せになるための大切な要素だ。

シェファリ・ライナ(Shefali Raina)…ニューヨークを拠点とするエグゼクティブコーチ。

8. 24時間ずっと「オン」のままでいない

仕事を終えたら、翌朝まで仕事のことは忘れる。 Dedi Grigoroiu/Shutterstock

緊急事態や特殊な状況でないかぎり、社員は週7日、1日24時間ずっと働くべきではないし、そう強いられていると感じるべきでもない。「いつでもオン」のチームを奨励するような環境を組織に導入する必要はない。はっきり言えば導入するべきではない。組織に必要なのは、幸福な職場だ。

ザック・ホルムクイスト(Zach Holmquist)…WeWork傘下のティーム(Teem)の共同創業者兼職場体験担当責任者。

9. 人脈を築く

まわりにいる人たちに、話しかけよう。 Klaus Vedfelt/Getty Images

人生で最も深い人間関係のいくつかは、職場で築かれる。我々には、友人やメンター、助言者や支援者が必要だ。そうした人たちがいれば、アイデアを出し合ったり、専門的な助言を求めたり、ブレインストーミングをしたり、励まし合ったり、解決策を探すのを手伝ってもらったり、1週間の終わりに鬱憤を晴らし合ったり、称え合ったりすることができる。

人脈を築くということは、自分の憧れている人や尊敬する人、キャリアの進歩を助けてくれる人、あなたの幸福を気づかってくれる人、そしてそのお返しに自分も同じように支えようと思える人との間で、有意義な関係を育てることだ。

ディーナ・バイコウィッツ(Deena Baikowitz)…ファイアボール・ネットワーク(Fireball Network)の共同創業者兼最高ネットワーキング責任者。

10. 仕事と自分の価値観を結びつける

会社の価値観を代表していることを誇りに思えるのは重要だ。 Klaus Vedfelt/Getty Images

自分の仕事を、自分の持つ価値観と結びつけることができれば、職場で幸せを感じやすくなる。自分の仕事に壮大な目的がなくても、自分の価値観に沿って仕事をすることはできる。たとえば、他者を大切にする、他者に何かを教える、前向きな目的をもって仕事をする、ベストを尽くす、一生懸命に働く、子どもたちの手本になるように振る舞うべき、といった価値観だ。そうした価値観を心に留めておけば、結局は仕事に取り組む意義が生まれる。

ダイアン・ローゼン(Diane Rosen)…社員の意欲向上と結集に取り組む組織を支援するコンパス・コンサルタンツの共同創業者兼弁護士。

11. ネガティブな同僚と過ごす時間を減らす

憂鬱な気分にさせられる相手と過ごすことを避ける。 El Nariz/Shutterstock

職場には、仕事の愚痴や噂話をいつまでもやめない人もいる。そうしたネガティブな同僚と過ごす時間を制限しよう。気持ちを高めてくれるポジティブな人と一緒にいる方がいい。ポジティブな人との人間関係を育めば、あなたの将来のためになる。

レベッカ・ゲブハルト(Rebecca Gebhardt)…ライズ・アップ・コンサルティング(Rise Up Consulting)の創業者兼コンサルタント。

12. 上司にもっと話しかける

最初の気後れを乗り越えさえすれば、上司との会話はぐっと簡単になるし、あなたの幸福のためにもなる。 Daxiao Productions/Shutterstock

職場で幸せになるための最善の方法は、上司にときどき話しかけることだ。最初のうちは気まずい感じがするかもしれないが、上司との会話は、上司が気にかけていること、できたらいいと思っていること、上司のためにあなたができることを見極め、もっとよい影響を生み出すチャンスを見つけるのに役立つ。

共同作業を意識したアプローチを仕事にもっと採り入れれば、自分が達成したことの可視性が高まり、日々の仕事の目的意識を深めることができる。

デイブ・レーン(Dave Lane)…インベンティブ(Inventiv)CEO。

13. 「正しい」か「まちがい」か、という考え方を捨てる

よく考えてからアイデアを提案すれば、自信をもって提案できるようになる。 Hero Images/Getty Images

あなたの意見や感情には、それなりの正当性がある。同じことは、あなたと対立している人にも言える。一旦エゴを手放してみよう。自分と考えの違う相手に忍耐を示し、尊重する。それが礼儀というものだ。

口を開く前に深呼吸をして、考える時間をとろう。そのあとは、自分が絶対に正しいと証明しようとするのではなく、思慮深くなるように努力しよう。絶対に正しい人など、実際にはいないからだ。

スティーブン・ディンキン(Steven Dinkin)…ナショナル・コンフリクト・リゾリューション・センター(National Conflict Resolution Center)所長

[原文:13 ways you can be happier at work, according to career experts]

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Image : Shutterstock.com , Reuters , Getty Images

BUSINESS INSIDER JAPANより転載(2020.3.8)