働く大切さを教えるのに「背中を見せる」のは逆効果

働く大切さを教えるのに「背中を見せる」のは逆効果

Inc.:残念ながら、我が子に幸運を授けることはできません。また、身長を変えられないのと同じように、才能を変えてあげることもできません。それでも、働くことの意味ぐらいは教えられるはずです。できれば強い倫理観を持って働いてほしいと願うのが親心というものでしょう。

一生懸命働くことの大切さを、我が子に伝えるにはどうしたらいいのでしょう? 自らがモデルとなり、長時間働く背中を見せるのがいいと思うかもしれません。しかし、オランダで行われた最新の研究により、そんなに単純な図式ではないことがわかりました。

子どもの労働倫理に対する親の影響

研究グループは、オランダの成人約4000人を対象に、今持っている労働倫理と自身の親の関係に関するアンケート調査を行いました。質問は、「期日までに間に合わないのであれば残業をする」といったような内容です。得られたデータを分析した結果、予想に反する結果が得られました。

自身がハードワーカーであると答えた人の親は、ハードワーカーではなかったのです。それよりも、10代に父親との温かい関係を続けていた人ほど、強い労働倫理を持つことがわかりました。また、母親との親密さも同様の傾向でしたが、父親ほどの影響力は見られませんでした。

英国心理学会の研究ダイジェストブログでは、その理由をこう考察しています。

これはおそらく、家の外で働くのは父親が多いという歴史によるものでしょう。そのため父親が子どもにとっての重要なロールモデルであり、大きな影響力を持っていると考えられます。

調査では、どうやって父親との温かい関係を築いたかまでは掘り下げていません。ただ、「そのような強い絆を構築するには、長い時間を共に過ごさなければならないはずだ」と研究者らは説明しています。つまり、父親が職場にいる時間を減らして子どもと長い時間を過ごすほど、子どもにハードワークの価値を教えることができると考えられそうです。

言い換えると、親が仕事中毒だと、子どもの仕事へのアプローチに悪影響を及ぼす可能性があるようです。

長時間労働は悪

これらの知見は興味深いものの、確定ではないことに注意が必要です。この研究ではっきりしているのは、「10代のころの父親との関係性」と「大人になってからの労働倫理」の間に相関があることだけで、因果関係を調べるようには設計されていません。遺伝も関係しているでしょうし、ワーカホリックな父親でも10代の子どもと親密である可能性もあります。これらの可能性を検討するには、さらなる調査が必要となりそうです。

1つの研究だけで結論を導くのも避けるべきでしょう。とはいえ、慢性的な長時間労働がよくないことを示す理由はほかにもたくさんあります。だから、その理由が1つ増えたところで大勢に影響はないのではないでしょうか。

実証されていないとはいえ、異常な働き方をしていては、一生懸命働くことの価値を子どもに伝えられない可能性が高そうです。働き過ぎが理由で絆を深められないでいると、子どもは将来逆の行動をとるようになるかもしれません。

Want Your Kids to Be Hard Workers? Don't Be Gone at Work All the Time, Science Suggests | Inc.

Jessica Stillman(訳:堀込泰三)

Photo by Shutterstock

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