神戸で横尾忠則の自画像展、2日で描きあげた150号の最新大作も登場

神戸で横尾忠則の自画像展、2日で描きあげた150号の最新大作も登場

画家でグラフィックデザイナーの横尾忠則による自画像をテーマにした展覧会が、「横尾忠則現代美術館」(神戸市灘区)で、8月26日まで開催されています。

本展は「未完の自画像」と「画家の肖像」の2部で構成。「未完の自画像」では、1965年から現代までの自画像が時代順に並んでおり、時代ごとの様式の変遷とともに横尾の自己探求のプロセスが窺えます。展示の最後には、本展のために制作した最新の自画像(大作!)も並んでおり、その生々しい筆致に驚かされるでしょう。続く第2部「画家の肖像」は、ピカソ、ピカビア、デ・キリコ、デュシャンなど彼が影響を受けた画家たちを描いた作品が並んでいます。師であり仲間でもある先人への敬意、共感、批評眼が滲み出た展示となっています。

多くの画家は自画像を残しています。その理由は、肖像画を学ぶため、自分自身を見つめ直すためなどさまざまですが、横尾の場合はとても独特です。彼は自分が時代の寵児としてもてはやされていた1960年代後半に、テレビや雑誌に登場する自分の姿を見て「一人称の自分ではない、三人称の自分がそこにいる」と思ったそうです。複製メディアに登場するもう一人の自分への興味。そう考えると、彼が自画像を描く意味が分かります。

横尾の作品は、虚と実、過去と未来、個々の作品とキャリア全体など、対照的な要素が複雑に入り組んで迷宮のようになっています。そこでは彼の人生と画業が一体化しており、絵の数だけ自分がいると言っても過言ではないのです。この感覚は、SNSを自在に操る現代のデジタル世代ならナチュラルに共感できるのはないでしょうか。半世紀も前から多層的な自我を意識していた横尾忠則の感性は飛び抜けて鋭敏だったのだと、改めて知らされるはずです。料金は一般700円ほか、7月12日から16日は観覧無料。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

関連記事

おすすめ情報

Lmaga.jp 関西のニュースの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

いまトピランキング

powered by goo いまトピランキングの続きを見る

エンタメ アクセスランキング

ランキングの続きを見る

エンタメ 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索