今秋の朝ドラ『おちょやん』(NHK)の出演が決定した中村鴈治郎、現在ドラマ『半沢直樹』(TBS)出演中の片岡愛之助、昨年『ラグビーW杯』開会式で『連獅子』を披露した市川右團次。関西とゆかりの深い3人の歌舞伎役者が出演する『歌舞伎特別公演』が、9月に開催される。

新型コロナウイルスの影響で、関西で本格的な歌舞伎公演がおこなわれるのは、今年2月の「南座」(京都市東山区)公演以来のこと。

7月30日に大阪市内でおこなわれた会見で、春に大阪で予定していた公演が中止となった右團次は、「3月の頭以来長く休んでいたので、果たして身体が動くのか(笑)」と心配。

その一方で、「みなさまには歌舞伎のエンタテインメントで力を得ていただき、このコロナを吹き飛ばして参りたいと思います」と、力強く意気込みを語った。

今回は歌舞伎初心者を意識して、上演時間が短い上、分かりやすい演目を厳選。

浮気な男・右京とその妻の攻防を、面白おかしく描く『身替座禅(みがわりざぜん)』で、今回右京を演じる愛之助は、「今の世のなかでは非常に難しくなってる、結婚してるけど彼女に会いに行く物語(笑)」と、昨今の不倫バッシングと絡めて笑いを取った。

さらに公演中には、客席はもちろん舞台上もコロナ感染防止に配慮。鴈治郎は「ソーシャル・ディスタンスということで、お囃子の配置を変えたり、役者も(密を)避けて演らせていただく所はあるかもしれない」と語る。

その上で、「文化は遊びがないと生まれてこないし、遊びは心の余裕がないとできない。今はみなさん、気が詰まってしょうがないと思うけど、私どもが心の余裕を持てるお手伝いをしたいと思います」と、安全かつ楽しい舞台にすることを約束した。

『歌舞伎特別公演』は9月11日から13日まで、「TTホール」(大阪市中央区)にて。チケットは7000円で、8月7日に発売される。上演回ごとに演目が異なるので、詳しくは公式サイトで確認を。

取材・文・写真/吉永美和子