飲食店が鴨川に向かって桟敷席をかけ、夕涼みを楽しめる、京都の夏の風物詩「納涼床(ゆか)」。通年では、5月1日から9月30日に開催されるのだが、自粛下にあって、今年の開催はどうなのか?

初日の5月1日は、ゴールデンウイーク中の金曜なのに、四条大橋からの眺めは真っ暗。床席を出している店はあるものの、休業で明かりが灯っていない。わずか数軒、営業している店もあったが、客の姿は見えない。人影は先斗町通りにもほとんどなかった。

この日、わずかに営業をしていたうちの1軒が、先斗町歌舞練場の南側にある居酒屋「先斗町百練」(京都市中京区)。床の席数を今年、40席から28席に減らして密集を避ける工夫をしている。京都鴨川納涼床共同組合では、納涼床を一斉中止とはせず、営業の判断をお店に任せている。

「先斗町百練」も、緊急事態措置に従って、12時から20時までの短縮営業。従業員は全員マスクを着用して、接客していた。「SNSで、床を営業することを発信したら『やめたほうがいいのでは?』というメッセージも頂戴しましたが…」と、バッキー井上さん(同店コーディネーター・プロデューサー・店長)。納涼床に、いつもの賑わいが戻るのを祈るばかりだ。

取材・写真/沢田眉香子