中国への帰国が決定している、「神戸市立王子動物園」(神戸市中央区)のジャイアントパンダ タンタン(旦旦)。現在開催中の特別企画展『ありがとうタンタン』は愛にあふれ、ファンであれば思わず涙ぐみそうな内容になっている。

神戸に2000年に来てからのタンタンの歴史を、写真や貴重な資料で紹介している同展。神戸にやってきたときに使用した輸送用檻も置かれており、20年前に小さな檻のなかに入ってやってきたタンタンを想像するだけでも目頭が熱くなる。

来園当時の新聞記事には、人であふれるパンダ舎の様子が写っており、「並ばないパンダなんて言われてるんですけど、最初はこんなに人が並んでいたんですよ」と、同館スタッフの山口喜与子さん。みっしりと書き込まれた、過去のお誕生日の寄せ書きもなども展示され、「たくさんの人たちがタンタンに関わってくれました。これらを書いてくれた人も、ぜひ、さよならを伝えに来てもらえたら」と、思いを語る。

「神戸パンダグッズ」のコーナーでは、来園時から発売されてきた多様なパンダグッズを展示。ほとんどは非売品だが、注目したいのはワークショップ用にデザインした「タンタン クラフト帽子」(300円・税別)。当初販売予定ではなかったが、来園者の「欲しい!」という声を受けて商品化され、「パンダプラザ」「こどもプラザ」で購入することができるのだ。

また、タンタンを満喫するには「レストランパオパオ」で販売される、タンタンをイメージしたおにぎり(350円・数量限定)を。2つのうちひとつは顔、もうひとつは、まあるいお尻に、茶色い背中を鮭フレークで表現。園内のベンチで、同じ空間にいるタンタンを思いながらいただこう。

6月1日の再開から、混雑を避けるため入場制限が設けられているタンタン。現在は平日のみ、他府県の人もタンタンに会うための抽選に参加できるように(今後については未定)。ちょっぴり手足が短くて、のんびり屋さんのタンタンに会えるのはたった数分間かもしれないが、きっと貴重な時間となるだろう。

また、来園できない人に向けて、メッセージの郵送も受け付け。ホームページから、竹の葉型のメッセージカードをダウンロードして、同園あてに郵送を。開始早々、東京などから数十通ほど届いているそうだ。

現時点で、帰国日は確定していないが、故郷への直行便が運行休止しており、約1カ月の検疫が必要のため、現時点では契約期限の7月15日以降とされている。そのため特別企画展『ありがとうタンタン』は終了日未定だが、後から慌てぬように早めに来園を。

取材・文/二木繁美