仕入先との関係がうまくいかないと、その後のビジネス展開に大きな影響を及ぼすのは言わずもがなの常識です。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』で著者の青山烈士さんが紹介されているのは、仕入先との良好な関係を強みのひとつとして店舗拡大を進めているアウトレット家具店「ビッグウッド」。あの大塚家具も最近になってリユース&アウトレットを強化するようになりましたが、市場規模が拡大傾向にある家具業界にあって、異色の存在とも言える「ビッグウッド」の戦術・戦略を青山さんがMBAホルダーの目線で分析しています。

供給元(仕入れ先)との良好な関係

アウトレット家具店をチェーン展開して注目されている企業を分析します。

● ビッグウッド(アウトレット家具チェーン店)

戦略ショートストーリー

ビッグウッドは現在、FC化を進めるなど、店舗数を拡大しています。

ビッグウッドはアウトレット品を扱っていますので、当たり前ですが、売り物であるアウトレット品を確保しなければ商売が成り立ちません。ですから、普通に考えると多店舗化を実現するには、供給元である仕入れ先との良好な関係が不可欠です。

なぜなら、旧型品やキズ物が発生した時に、ビッグウッドでなく他のお店に声をかけられてしまうと店舗に並べる商品が確保できなくなってしまいます。要するに優先的に声をかけてもらえる関係が大事ということです。

供給元との良好な関係商品があるからこそ、商品を確保できるという自信につながっているわけで、それが多店舗化を実現できている大きな要因となっています。逆にいえば、供給元との良好な関係なくして、多店舗化は難しいとも言えます。

ここが今回のポイントになります。

供給元との良好な関係は、一朝一夕で築けるものではありません。しかも、供給元は一つではなく、多くの供給元が存在します。つまり、他社がビッグウッドの真似をしたいと考えたとしても、この複数の供給元との良好な関係に支えられている「強み」を実現することは、容易でないということです。

だからこそ、アウトレット家具店のリーディングカンパニーとして、ビッグウッドが業界をけん引しているわけですね。以前、iPhoneが日本でリリースされた当初は、ソフトバンクが独占的に取り扱っていましたが、これも供給元との良好な関係と言えますね。このことが、ソフトバンク躍進の一助を担ったのは、間違いないでしょう。

ビッグウッドが今後どこまで店舗数を増やせるのか、ニトリなどの大手家具チェーンの脅威となりうるのか、注目していきたいです。

◆戦略分析

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■戦場・競合

戦場(顧客視点での自社の事業領域):アウトレット家具チェーン 競合(お客様の選択肢):ニトリなどの家具チェーン 状況:家具などのインテリア業界の市場規模は拡大傾向のようです。

■強み

1.良質な商品が安い

メーカー希望価格の70%〜50%OFFの安さを実現 新品同様の品質

2.品揃えが豊富

掘り出し物を見つけるのが楽しい
→現品限りなど限定品多数のため、行くたびに発見がある

★上記の強みを支えるコア・コンピタンス

「アウトレット家具店経営ノウハウ」

アウトレット家具店で一番の歴史と店舗数を誇る 直接メーカーから商品を仕入れ、大量仕入れ 全国各地の家具メーカー、問屋、販売店などの太いパイプ

上記のような歴史、ノウハウ、供給元との良好な関係が支えているからこそ、強みを実現できているといえます。

■顧客ターゲット

安くて良い家具を探している方 新品の家具が欲しい方

◆戦術分析

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■売り物

「アウトレット家具」

商品はすべて新品(未使用商品)、中古品は一切ないそうです。
→旧型品、試作品、展示現品、キャンセル品、倒産品、キズ物、メーカー放出品 など 有名メーカー家具・高級家具も取り扱い 現品商品多数のため、すぐに売り切れてしまいます

■売り値

メーカー希望価格の70%〜50%OFF

■売り方

「様々な無料サービス」

軽トラック無料貸し出し(1時間) 商品6か月預り 安心の全品1年保証 使っていた家具の無料引取りサービス 指定地域内配送料無料、組み立て設置料無料 ドリンクサービス(店舗にコーヒー、ジュースをご用意)
→休憩できます

■売り場

全国43店舗(西日本を中心に出店、今年に入って関東初出店を果たした) ネットショップも展開

※売り値や売り物などは調査時の情報です。最新の情報を知りたい場合は、企業HPなどをご確認ください。

image by:  ビッグウッド公式FB

 

 

『MBAが教える企業分析』

著者/青山烈士(記事一覧/メルマガ)

本メルマガをとおして、ビジネスパーソンにとって重要となる企業分析能力を磨くことであなたの価値向上のお手伝いができればと思っています。また、これから社会人になる方には、就職活動で避けては通れない(面倒な)企業分析に役立てていただければと思います。テキストのみでなく、図表を用いてわかりやすさを大事にしています。

出典元:まぐまぐニュース!