【書評】ヘリコプターで偉そうな人と飛んでる高須院長が凄いワケ

お金持ちそうな石油王のような人たちとヘリコプターに乗って商談しているインパクトの強いCMでおなじみ、高須クリニック院長の高須克弥さん。実は100億円もの借金を背負っていた時代があったことをご存じでしょうか。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、高須院長が書かれた「自叙伝」を紹介。ツイッターで炎上しているだけじゃなく、実はすごいことをやっている人でした。

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『炎上上等』
高須克弥・著 扶桑社

高須克弥『炎上上等』を楽しく読んだ。ツイッターで、正しいことは「正しい」、間違っていることは「間違っている」と言ってるだけで、炎上するらしい。どんな汚い言葉にも屈しない。弱い者いじめは絶対しない。どんなイデオロギーの人であっても、人間関係は築けると信じている人。

じつに分かりやすい口語体だから、中学生でも、いや小学生でも楽しく読めるだろう。「今のサヨクにはまったく正義がない。ただ単に現政権が嫌いなだけにしか見えないよ。もし安倍首相が『憲法改正反対!』って言ったら、サヨクの人たちは、『憲法を変えろ!』って言い出すんじゃないの(笑)」わはは。

高須はフリー・チベットの医学の父になる。チベットには医者が一人もいないから、もし医学部に入れる人がいたら、その人が卒業するまで経済的な面倒をみるという契約を、チベット亡命政府のロブサン・センゲ首相と結んでいる。インドのモディ首相が年間5人を医学部に受け入れると決めてくれたので、彼らを「高須奨学金」で援助する。じゃんじゃん寄附もしている。立派だ。

ときには「政治的すぎる」と批判されるノーベル平和賞に対抗して、医療で平和的に稼いだお金で高須平和賞を創設した。本当に世のため人のために尽くした人に贈賞する。受賞者は高須が一人で決める。メダルはノーベル平和賞より大きく立派、純金製で300万円の価値がある、副賞は永久整形治療権と1000万円。最初の受賞者はチベット亡命政府のロブサン・センゲ首相だった。

インドのダラムサラにあるチベット亡命政府の迎賓館でVIP扱い、授賞式の前にはなぜか亡命政府の閣議に参加、ダライ・ラマ法王にも謁見が許された。高須クリニックに雑用で住み込んでいた中国人が、帰国して「留日整形外科医」を設立、中国の美容整形の権威になっていた。中国とはいろいろ交流があったが、ダライ・ラマと撮った写真がネットに流れたら、一切連絡が来なくなった。

脱税で起訴され、最高裁まで10年かけて徹底的に闘い続けたが、経理事務の監督不行届けで罰金刑を受けた。追徴金10億円、罰金2億円。週刊誌はさらに面白おかしく書きたて、すっかり強欲医者のイメージがついてしまった。バブルがはじけて100億円もの借金を背負った。さすがにお金の管理態勢を改めた。

国税の査察が入ったのとほぼ同時に、クリニックで働いていたドクター5人が事前に相談もなく辞めた。看護師から事務員までめぼしいスタッフをごっそり引き抜いて独立した。裏切られたという思いで一杯だった。彼らがクリニックを開いたので、高須は「平成美容外科」という安い価格設定の医院を作って、近隣にそのチェーン店を出した。10年かかったが、全部潰していったという。

高須には一度見た手術は完璧に覚えられるという特技がある。国内で活動できなくなった時は、海外の病院で施術していた。このときに行った整形の数々は世界各地で学界発表も行って大反響を呼んだ。知名度はますます上がり、巨万の富が生まれ、バブルの大借金も返済できた。おもしろい話、いい話、桁外れな金持ち話が満載。本書の印税は全額、2018年2月6日に台湾で発生した地震の被災者支援のために寄附しますという追記があった。えらいなー。

編集長 柴田忠男

image by: Twitter(@高須克弥)

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