世界は、核兵器の「個人所有」をこの男に許していいのだろうか?

8月6日、そして8月9日は、忘れてはならない「人類史上最初と最後の原爆が投下された日」です。メルマガ『マスコミでは言えないこと』の著者でITジャーナリスト宮脇睦(みやわき・あつし)さんは、被爆者の方々に哀悼の意を表するとともに、アメリカ軍の身勝手な「東京大空襲」と「原爆投下」の本当の理由、さらに核弾頭の小型化に成功したと言われる「北朝鮮」の今後の警戒すべき動きについても考察しています。

長崎原爆忌、テレビは何を伝えたか

72年前の8月9日。長崎に原爆が落とされました。広島はもちろん、私たち日本人として忘れてはならない日の1つです。黙祷。

北朝鮮の三代目が開発している核爆弾。すでに弾頭化を実現していると8月8日のワシントン・ポストが伝えています。

すでにICBMも実用化のレベルに達していることはNHKの映像に確認できます。北海道室蘭市に設置してある、いわゆる「お天気カメラ」に、ほぼ垂直に落下する謎の発光体が映っていたのです。

漫画などでミサイルと言えば「びゅーん」と、横とか斜めに飛んでいくように描かれますが、大陸間弾道ミサイルとは、実にざっくりといえば、真上に飛んで、真下に落ちるもの。だから流れ星などとは軌道が異なり、その閃光が北朝鮮のミサイルであることは一目瞭然。

これに核弾頭を搭載すれば「あがり」。どんな形でも北朝鮮の体制は維持されます。現時点で、核保有国同士で全面戦争が行われたことがないからです。

戦争とは相手の攻撃力を無力化するための行動です。ピストルも戦闘機も、基本的には敵対する国の軍事システムを破壊するために行動します。敵軍の兵士を殺すのも、兵士が攻撃力だからです。

一般的なミサイルは敵機、敵艦、敵基地を攻撃し、爆撃機にしても、空から地上部隊や基地を破壊するためにあります。

というのも、近現代において軍とは自国民を守るために存在するという建前になっており、敵国とは言え民間人を殺すことは、戦争の大義を失わせ、ただの「殺戮」になるからです。

東京大空襲にしても米国は「下町にあつまる中小企業が、軍需産業の拠点になっている=軍関係施設」と無茶苦茶な理屈を立てています。

実際にはユタ州ソルトレークシティー南西の砂漠に、日本風の木造家屋を立てて「燃焼実験」を繰り返し、もっとも効果的に焼き尽くすという、つまりは焼き殺すための空爆で、人類史に刻まれる非人道的大虐殺だったのですが、先のような理屈を立てたのは、世界的批判が高まる、というのもありますが、なにより米国は「民主主義」を採用しているからです。

反撃手段をもたない民間人を、子供や年寄りばかりの住宅街を、爆弾落として焼き殺す我が米軍。米軍に従軍するのもアメリカ人。我が子、亭主、友人が、敵国とはいえ抵抗できない民間人を、ただひたすらに殺している。これを良しとしないアメリカ人が多数派で、その最高指揮官の米国大統領。次の選挙を待たずにリコールされることでしょう。

だから、某かの「理由」が必要だったのです。腹立たしい限りですが、人類の可能性のひとつでもあります。殺戮を好ましいと思わない人が多数であることです。

広島と長崎への原爆投下の理由を米国は「早く戦争を終わらせるためだった」とし、それぞれ戦艦大和、武藏を作った造船所などの軍事施設があったからと説明します。

さすがのお花畑な思考回路を持つ左派でもいま、これを信じる人はいないでしょう。原爆投下のはるか前から、日本は連合国と「降伏」に向けた交渉に入っていたことが明らかになっているからです。

敗戦後の日本の領土を狙っていたソ連への威嚇説も、一定の説得力を持ちますが、想像を絶する新兵器の保有は、ソ連だけを威嚇するものではなく、戦後社会においてイニシアティブを握れます。米国の戦後の利益のために、非人道的な新型爆弾の威力を確かめる実験を行ったのです。

だから、わざわざ「大空襲をしていない都市」を選んで投下しました。より正確な被害を確認するために。そして、日本が降伏してすぐに広島に乗り込み「実験結果」の確認を始めます。ときおり原爆直後の広島の映像が紹介されるのは、GHQを名乗った米軍が実験結果を納めた資料映像です。

アメリカ人のなかにも良心や常識をもつ者はいて、とりわけ軍関係者には都市部への原爆投下に異議を唱え、威嚇のためなら無人島に投下し、その情報を配信するだけで充分とするものや、トラック島に集結していた日本軍の艦隊に落とすといった主張もあるにはありました。しかし、結果はご存知の通り。

核兵器が戦争を変えた。というのは、その威力のすさまじさから、人類滅亡の恐れがあるということではなく、「相手の戦力を無力化する」という戦争の建前の死文化です。

殺戮のための殺戮。それが「核兵器」だということです。

これを北朝鮮はほぼ手中に納めました。ここに人類の希望はありません。つまり「民意」に含まれる善意の介入がないのです。

ネットではその髪型から「黒電話」と呼ばれる金正恩委員長が、撃ちたいと思えば撃て、発射したいと思えば発射できます。

核保有国の多くは民主主義を採用しており、指揮官の野望は抑制されます。一党独裁の中国であっても、党内の権力争いから、それなりのブレーキがかかるでしょうし、ロシアのプーチン大統領は事実上の皇帝とはいえ、計算高い彼が、核兵器を使用の是非を検討するまで追い詰められることはないでしょう。

トランプ大統領はCNNをやっつける感覚で核のボタンを押しそうな雰囲気はありますが、そもそも彼は狂人ではなく、かなり成功したビジネスマンでありポピュリスト。CNNが伝えない本当の民意次第のところはありますが、そこは先の希望にすがるところです。

他国においても同じく。そして北朝鮮を振り返れば、彼が核兵器を持った怖さがわかるというものです。

核開発は米国と会話するためのツールで、体制維持のために仕方がない。と多くのテレビコメンテーターはしたり顔でいいます。

「だから核兵器は使わない」

という文脈ですが、果たしてそうでしょうか。

北朝鮮の核兵器とは、こう言い換えることができます。

「人類史初の個人所有の核兵器」

パーソナルアトミックボム。だから金正恩委員長が「やけくそ」になったら撃てます。国家国民の後先は、彼の生死と一蓮托生。自殺するぐらいなら、撃ってやると考える可能性も否定できません。そこに民意は一切挟まれません。

さらに狙うのなら、日本が最有力です。目的はゆすりたかり。

米国本土に落とせば、全面報復により金王朝は跡形もなく抹消されるでしょうが、日本に落としたからと、米国が核で反撃する可能性は低いのは、そのとき北朝鮮の核ミサイルは米国も狙っているからです。

北朝鮮にはない民意を米国は持ちます。日本の核攻撃を見た米国国民は、自分たちが核攻撃されるかもしれないと、端的にいえばビビることでしょう。そして通常兵器による反撃には、日米同盟から協力しても、核による反撃はしない、と私は見ています。

いたずらに危機を煽っているのではなく、いま、日本が置かれているのはこういう状況だということです。先日の広島、そして今日の長崎の原爆忌に、そして来る敗戦の日と、いまこそ核と平和について考えるべきときながらも、テレビはこんな状況。

投下された11時02分。NHKは祈念式典のアナウンスが呼びかける黙祷を放送しましたが、関東地方で生放送をしていた民放各局は以下の通り。

日テレ「pon」パンケーキ TBS「ひるおび」江崎大臣失言をネチネチ テレ朝「ワイドスクランブル」猛暑、新橋映像 フジテレビ「ノンストップ」ピーマンの肉詰め(だったかな?)

…呆れてなにも言えません。

image by: Flickr

出典元:まぐまぐニュース!

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