池田教授の憂鬱。人為的地球温暖化という似非科学を信じる日本人

東日本を立て続けに襲った台風の影響もあって、マスコミをはじめ地球温暖化の影響が大きく叫ばれていますが、叫ばれているのは人為的地球温暖化であり似非科学であると主張するのは、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみ池田教授です。先生は自身のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』で、エビデンスのない数々の「危機」に騙されてしまうのは、人為的温暖化に懐疑的な科学者の主張はマスコミに無視されるからだと指摘。やはり日本のマスコミは報じない、人為的地球温暖化論者が懐疑論者に敗訴したカナダの裁判についても紹介しています。

人為的地球温暖化という似非科学を未だに信じる人々

台風15号と19号が立て続けに東日本を襲って、各地で大きな被害がでた。被災者の方々は本当にお気の毒で、ボランティアに任せないで、国は真面目に支援しろ、と声を大にして言いたいが、安倍政権はオリンピックと憲法改悪のことで頭がいっぱいで、国民の生活のことなどどうでもいいみたいだ。日本列島は日本劣等になったとダジャレを飛ばしている場合ではないが、就任早々の大臣が相次いで辞任することに象徴されるように、政権の劣化は目を覆うばかりである。

ところで、台風で被害が出るのは地球温暖化のせいだとかたくなに信じている人がいて、人為的地球温暖化は疑った方がいいよと、いくらエビデンスを挙げて説明しても、理解するつもりがないのか、能力がないのか、Twitterなどで罵詈雑言を浴びせてくる人もいてびっくりする。きっとこの人の頭の中では、人為的地球温暖化は万有引力の法則と同じくらいの、絶対の科学的真理だということになっているのかもしれない。

最近『もうすぐいなくなります−絶滅の生物学』(新潮社)を上梓したが、帯に「人類は、いつ消える? そのあとは、牛の天下!?」と書いてあったのに反応して、そのことについて詳しい話を聞きたいと『Friday デジタル』(講談社が運営しているニュースサイトらしい)の女性ライターから電話があった。帯は私が書いたわけでもないし、この話はアメリカの研究者の仮説(というより、ホラ話)で、私は信じていないよ、と言ったのだが、私の独自意見を聞きたいと食い下がって自宅までやってきた。

どうやら、地球温暖化がこのまま進めば、人類は暑さで絶滅してその後は牛の天下になる、といったセンセーショナルな記事を書きたかったようで、私がいくら人為的地球温暖化はウソだと説明しても、納得しがたいようで、このまま温暖化が進んで、気温が50℃になれば人類は絶滅しますよね、などと宣う。カンブリア紀以来、5億4000万年もの間、地球の平均気温が50℃になったことは一度としてないのだから、人類がどんなにCO2を排出しても、地球の平均気温がそこまで上がることは絶対にないと説明しても、浮かない顔をしている。

その後も、自分の思い描くシナリオに則った話に誘導すべくいろいろ突っ込んでくるのだが、私が乗らないものだから、ゲラが出たらメールで送りますと言い置いて、帰っていった。どんな記事を書くつもりなのかしらと思っていたが、それからなんの音沙汰もない。私の残り時間は少ないのだから、時間を返してくれないか。この人も典型的な人為的地球温暖化教の信者である。

日本人の大半は真面目で素直でお人好しなので(まあ馬鹿ともいうが)、マスコミ(朝日新聞とNHKが特に酷い。なんの利権があるのかしら)が吹聴する、人為的地球温暖化という新興宗教にコロリと騙されてしまっているようだ。それで、CO2削減という錦の御旗を掲げるハゲタカ企業に、税金のみならず、自分のお金も、思考能力もむしり取られているわけだ。

マスコミは、最近、台風の勢力が強くなり、数も多くなり、被害も甚大になったのは、温暖化のせいだと、何のエビデンスもなく、垂れ流しているが、そもそも、台風の数はこの半世紀を通じて微減傾向にあるし、勢力も1950年代や60年代の方が強かった。そういうことをTwitterに書くと、居丈高にエビデンスを見せろという人がいるが、気象庁のサイトで公開されているのだから自分で調べればいいのにね。そういう人に限って自説のエビデンスを示したことはない。

自分の主張はマスコミや日本政府のお墨付きがあるので、エビデンスは示す必要がなく、反対する人だけがエビデンスを示さなければいけないという考えは不思議だが、もしかしたら、地球温暖化は弱い立場の人や野生動物を苦しめるので、地球温暖化を憂慮する人は弱者の味方の正義の人であり、懐疑的な人は地球環境より金もうけの方が大事な悪の権化であるといった、悪しき考えを、小学生の頃から刷り込まれているので、人為的地球温暖化に反対する人は無条件でバッシングしていいと思っているのかもしれない。太平洋戦争中の鬼畜米英と同じで、子供を洗脳するのは簡単だからね。

マスコミは事あるごとに温暖化のせいで、「ツバルが沈む」、「シロクマが絶滅する」、「夏には北極海の氷が全部溶ける」といった話を垂れ流しているので、善良な人々は、「可哀そうに」あるいは「大変だ、これから地球はどうなるのだろう」と思い込んでしまうのかもしれないが、ここ20年以上ツバルの海水準はほぼ横ばいであるし、シロクマの頭数はここ10年くらいの間に30%ほど増加したし、夏に北極の氷が溶けてなくなる気配はない。マスコミは危機を煽る科学者の声だけを取り上げて、反対意見の科学者の声をほとんど全く無視しているので、多くの人が人為的地球温暖化を真実だと信じるのも無理はない。

実のところは、人為的地球温暖化論を推進しているのは、エコという正義の御旗を梃子にCO2削減のためのさまざまのシステムを構築して金もうけを企んでいる巨大企業とそれを後押しする政治権力で、反対しているのは何の利権もなく、データに立脚して物事を考える科学者なのだ。普通の人が騙されている主流の論調とは正反対に、金まみれなのは人為的温暖化論者で、貧乏なのは人為的温暖化懐疑論者なのである。

最近、そのことを象徴する裁判があった。ホッケースティックグラフ(人為的地球温暖化論者の間で英雄扱いされているマイケル・マンがでっち上げた、20世紀の後半になって地球の温度が急激に上がったように見せかけるグラフ。人為的地球温暖化論者に聖典のように仰がれている)がデタラメだと激しく批判したティム・ボール(カナダ・ウィニペグ大学元教授)を、マンがボールの住むカナダ・ブリティシュコロンビア州の裁判所に名誉棄損で訴えたのだ。典型的なスラップ訴訟(強者が弱者に対して起こす嫌がらせ訴訟)である。

マンは莫大な資金力を持つ環境利権団体をバックに持つが、ボールは後ろ盾を持たない貧乏学者である。和解をせずに裁判で争うためには100万ドル程度の弁護費用が必要だ。怖気づいて和解に応じるに決まっていると、マンやその支援者は簡単に考えたのであろう。しかし、ティム・ボールは和解に応ぜず頑張ったのである。ボールの意気を良しとした懐疑派の個人からの献金が相次いだこともボールの心を支えたに違いない。

結果は、マンの完全敗訴で、ブリティッシュコロンビア州の最高裁判所は、原告(マン)の訴えを棄却し、被告(ボール)の弁護費用の全額を賠償せよ、と原告に命じたのである。被告が求めた、マンがホッケースティックグラフを作成するために使用した原データを開示せよ、という請求を拒んだことが、敗訴の大きな理由である。もともと捏造したのだから原データを開示できるわけがないのだ。

この裁判も日本のマスコミ(少なくとも朝日新聞やNHK)は全く報じなかったが、世界の科学者の間では、最近とみに人為的地球温暖化論は怪しいと考える学者が増えてきた(詳しくは『「地球温暖化」の不都合な真実』マーク・モラノ著、渡辺正訳、日本評論社、2019 を読んでください)。危機感を抱いた温暖化論者はスウェーデンの16歳の少女グレタ・トゥーンベリさんを篭絡して、地球温暖化対策は喫緊だという演説をさせたが、16歳の少女がいくら熱を込めて演説してもウソが真実に化けるわけではない。(メルマガより一部抜粋)

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