連日の新型コロナウイルスのニュースに不安になっている方も多いと思います。かつて私が住んでいたニューヨーク州も外出制限が出されました。長い人生にはいろいろな出来事があります。うれしくなることや良いこともあれば、悲しいこと、ショックなことも…。「人間万事塞翁が馬」なのです。めげずに前に進んで行きたいものですね。

 ニューヨーク時代、「大胆に胸元が開いたイブニングドレスを着て、パーティーに出席したい!」という、ある女性がいました。実は彼女、乳がんで片方の胸をなくされていました。

 そこで、私はドレスに直接、胸パッドを縫い込むことにしました。そして、まるで本物の胸のような左右均等な丸みのある美しいバストラインのイブニングドレスを作りあげました。

 彼女はいつも、どの洋服にも既成の胸パッドを合わせていました。私がドレスをお渡ししたところ、いつもどおりに胸パッドを入れたそうです。ところが、いつもと違う着心地だったのでしょう。彼女からすぐに電話があり、「このドレスはどうもしっくりこない」と言われたのです。

 私が、胸がきれいに見えるようにドレス自体にエクストラパットを入れた事を伝えると、彼女はいたく感動してくださいました。その後、彼女はそのイブニングドレスを着て、自信満々の笑みでパーティーに出席しました。

 私はファッションデザイナーとして、彼女の体に一番合うようにドレスをデザインしたのです。これが私の考えるデザインで、顔も同じことが言えます。

個々の顔にあったメイクデザインをしましょう!

 メイクでいうデザインとは流行色やラインで、その人自身を変えるものではありません。大切なのは、洋服と一緒でその人にいかにフィットしているかです。

 まずは、あなた自身を凝視してください。そして、顔のパーツの配置のバランスを光と影を使ってデザインします。ドレスの好みや形を変えるように、顔のパーツの場所や形をちょっとしたテクニックでデザインしていくのです。あなたの顔のポイントパーツを上にあげたように見せたり、下にさげたように見せたりすることで、顔そのもののイメージを変えることができます。これが「フェイスデザイン」です。

 私たちメイクアップアーティストは、人の顔を一歩離れた視点から見ます。そして、欠点を理解したうえで、修正し長所を引きだします。だから、プロの手にかかると、いつもと違う自分になる期待感が生まれます。この修正力こそが「フェイスデザイン」なのです。

 「フェイスデザインは、プロしかできない」と思われるかもしれませんが、素人のあなたにもできます。

 自分の問題点を冷静に感じ取り、気に入っている部分をよく知ってください。髪の毛のきれいな人だったら「私の魅力は髪よ」という具合に、自分を知ることが重要です。

 自分をよく見るというのは欠点や不満に対して悲観的になるのではなく、「本来の自分の本当の美しさに気づくこと」です。それが、よりきれいになるための一番の近道なのです。もうすぐ春です。さぁ、あなたの魅力を発見してみてくださいね!

(トータルビューティープロデューサー・アケミS.ミラー)