華やかに着飾る若者、渋い柄をスタイリッシュに着こなす大人の男性、奇抜なデザインを好むアウトロー…思い思いのファッションに身を包んだ江戸の「和装男子」たち。

来年1月、太田記念美術館(東京都渋谷区)で「和装男子―江戸の粋と色気」というなんともユニークなテーマの浮世絵展が開催される。

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▼太田記念美術館のツイート
「原宿の太田記念美術館にて来年1月6日〜1月28日、「和装男子―江戸の粋と色気」展を開催。浮世絵に描かれた江戸時代の男性たちのファッションに注目し、デザインや着こなしの魅力を探る展覧会です。まだ少し先ですが、お楽しみに。」

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江戸時代の風俗を広く紹介する浮世絵展はよくあるが、今回のように男性のファッションに焦点をあてた企画は珍しい。

「和装男子―江戸の粋と色気」を告知する太田記念美術館のTwitter投稿に対し、浮世絵や和装のファンたちからは

「これは楽しみな企画です 江戸のイケメン集合か‼ 有り難うございます」

「すごい!これからの和装男子のお手本にもなりそう!勉強になりそうだ!! 和装好きな男としてはこれは行きたい!観たい!学びたいっ!」

「結構眼から鱗のファッションがあって凄く楽しみ!」

など熱い声が寄せられている。この浮世絵展はどのような経緯で開催が決まったのだろうか?太田記念美術館の赤木さんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):男性の和装が人気上昇中だとは聞いていましたが、浮世絵展で「和装男子」というキーワードが出てくるのは非常にユニークで珍しいなと感じました。今回の浮世絵展を企画された経緯をお聞かせください。

赤木:当館ではこれまでにも「江戸ッ娘 – Kawaiiの系譜」(2015年)、「花魁ファッション」(2018年)など江戸時代の服飾、ファッションについて取り上げる展示をこれまでにもしておりまして、今回の展示もその一環となります。

中将:以前の展示も興味深い切り口ですね…。形を変え受け継がれる「かわいさ」や「粋」と言った日本人のファッション感覚に以前から注目されていたわけですね。

浮世絵に描かれる男性と言うと歌舞伎役者が多いのかなと思っていたのですが、今回の展示される浮世絵はそればかりではないようですね。

赤木:歌舞伎役者を描いた役者絵もあるのですが、一般の町人を描いたものもそろえています。特定の有名人ではなく、街のお洒落な人々、理想化された男性像を描いた浮世絵も数多く存在するんです。

中将:赤木さんにとって今回の見どころ、おススメはどの作品でしょうか?

赤木:やはりチラシにも採用した勝川春潮の「橋上の行会」がおススメです。

これは特定の人物を描いたものではないのですが、黒縞の小袖の上に紫の羽織…現代的な視点で見ても柄に柄を重ねた上級テクニックのコーディネートですよね。一般人が派手に着飾ることがはばかられた江戸時代に、お洒落な人が服の組み合わせにいかに心血をそそいだかがよくわかる作品だと思います。

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▼「和装男子―江戸の粋と色気」展
期間 2021年1月6日〜1月28日※1月12日、18日、25日は休館
入館料 一般800円 大高生600円 中学生以下無料

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「古きをたずねて新しきを知る」と言うが、いにしえの人々がどのようにファッションに心を砕いていたかを知るのは我々の日常のファッションセンス、コーディネート力向上にもきっと役立つに違いない。この「和装男子―江戸の粋と色気」、浮世絵や和装のファンはもちろん、現代的なファッション好き、お洒落さんたちにも是非訪れていただきたい浮世絵展だ。

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▼太田記念美術館
所在地:東京都渋谷区神宮前1-10-10
※JR山手線・原宿駅表参道口より徒歩5分、東京メトロ千代田線、副都心線・明治神宮前駅5番出口より徒歩3分 
開館時間:10時30分〜17時30分(入館は午後17時まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始、その他

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)