昨年、一世を風靡した人気アニメ「鬼滅の刃」。年が明けてもその人気は健在だ。菓子作りが趣味という京都府京丹後市の女性は昨年のクリスマスイブ、息子たちのために「鬼滅」のキャラクター・冨岡義勇(とみおか・ぎゆう)のイラストをあしらったロールケーキをこしらえた。そのできばえはまさに「全集中」のたまもの。フェイスブックで写真を公開したところ、友人から「天才」「まさにスイーツの呼吸」と称賛が相次いだ。

 ロールケーキを作ったのは、酒店従業員の井尻和歌子さん(44)。中学3年と1年の息子2人に喜んでもらいたいと、10年ほど前にキャラクターモチーフのケーキを作り始めた。友人の依頼を受けて誕生日ケーキも手掛けるなど、これまで100種類以上を手作りしてきた。

 昨年のクリスマスケーキのデザインは「鬼滅」の大ファンという次男のリクエスト。例年はチョコレートで絵を描いたりプレートを作ったりしていたが、今回は生地に模様を付ける「パータデコール」に挑戦した。薄く油を塗ったクッキングシートに小麦粉やバター、食紅などを混ぜたものでイラストを描いて色付けし、ロールケーキ生地を流して焼き上げた。2時間弱で完成したという。

 食卓に上げると、息子たちの反応は意外にもクールだった。「小学生のころなら喜んだと思うけど、年々、クールになっています。でも『僕、どこを食べよう』とか『顔のところを食べたい』とか言っていて『何や、喜んどるんやん』って」と井尻さんは笑う。

 義勇のクールな雰囲気を表現した力作だったが、よく見ると色がすれたり輪郭がにじんだりしてしまった部分もあったといい、実は「失敗作」だった。年末年始に改良を重ね、同じく「鬼滅」の我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)やスヌーピー、ドラえもん、リトルツインスターズなどを描いたロールケーキも手作りした。

 極め付きは映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」のポスターを再現したロールケーキ。緻密な絵柄と絶妙な色の濃淡を見事に表し、迫力いっぱいに仕上げた大作だ。

 正月、キャラクターモチーフのロールケーキを手土産に帰省すると、親戚の子どもたちが大喜びしたという。

 「食べて喜んでもらえることがうれしくて。箱を開けたときの相手の顔を想像しながら、これからも楽しいケーキを作っていきたいです」と井尻さん。次は長男の中学卒業祝いのケーキを作ろうと考えている。

(まいどなニュース/京都新聞・天草 愛理)