<岐阜・鳥インフル>「出荷全てキャンセル」周辺業者も影響

<岐阜・鳥インフル>「出荷全てキャンセル」周辺業者も影響

 岐阜県山県市の養鶏場で14日、高病原性鳥インフルエンザに感染した鶏が死んでいるのが見つかり、県は同日深夜、この業者が飼育している鶏約8万羽を殺処分する作業を始めた。半径10キロ圏内の養鶏場は鶏や卵の圏外搬出が禁止され、周辺の業者は出荷停止などの対応に追われた。【駒木智一、岡正勝、山口朋辰】

 「簡易検査が陽性で、本検査が陰性だった例はこれまでにない。8万羽全てが殺処分の対象になってしまう」

 14日夕に県庁で開かれた県の対策本部員会議に出席した担当者は、遺伝子検査の結果が判明する前から苦渋に満ちた表情で語った。現場周辺では、殺処分に向けて県や市の職員が埋却に適した場所の試掘を始めたり、消毒ポイントを設置したりして慌ただしく動いていた。

 県農政課によると14日現在、県内の養鶏場146カ所で約588万羽が飼育され、うち山県市内では10カ所で約35万羽が飼育されている。県内では多治見市や瑞浪市といった東濃地域が、養鶏の盛んな地域として知られる。昨年11月以降、全国各地で鳥インフルエンザの感染被害が広がる中、県は養鶏場にネットを張って感染源になりうる野鳥やネズミの侵入を防いだり、入り口に消毒液を散布したりして発生の未然防止を指導していた。

 14日夜の段階で他の養鶏場で異常は確認されていないが、周辺の養鶏業者にも影響が出ている。現場の養鶏場に近く、2万羽を飼育する別の養鶏場は14日昼に県から連絡が入った。鶏の餌にこだわったこの養鶏場では、黄身に弾力のある卵が人気で、この日も数人の客が訪れていたが、販売を断った。インターネット販売もしており、担当者が出荷停止の対応に追われた。二十四節気の「大寒」にあたる20日に産まれる「大寒卵」は栄養価が高いことで特に人気があり、通常の12〜13倍の出荷を予定していたが、担当者は「残念だが全てキャンセルせざる得ない」と話した。

 14日午後11時半ごろ、感染確定を発表した県の担当者は「感染を拡大させないため、速やかな防疫措置を取るとともに、風評被害を与えないよう正確な情報を出していきたい」と話した。

ニュースをもっと見る

スゴ得でもっと読む

スゴ得とは?

関連記事

おすすめ情報

毎日新聞の他の記事もみる

社会の主要なニュース

社会のニュース一覧へ

17時22分更新

社会のニュースランキング

ランキングの続きを見る

東京の新着ニュース

東京のニュースをもっと見る

記事検索