<ブランド鯉>料理試作やPR誌で郡山活性化 販路拡大へ

<ブランド鯉>料理試作やPR誌で郡山活性化 販路拡大へ

 「鯉(こい)に恋する郡山」。こんなキャッチコピーで、福島県郡山市が特産のコイの販路拡大を図るプロジェクトに取り組んでいる。生産から商品開発、販売までを一貫して行う6次産業化を進め、東日本大震災で一時は生産量や価格が落ち込んだ全国有数の「ブランド鯉」の売り込みに力を入れる。【笹子靖】

 郡山のコイ養殖は、明治初期の安積疎水の完成で使われなくなったため池を利用し、盛んになった。昨年度の生産量は850トンで県全体の8割を占め、市町村別では全国一を誇る。ミネラル分が豊かな猪苗代湖の水で育てたコイの味には定評があり、関東や甲信越地方にも出荷されている。

 東日本大震災では養殖池が被害を受け、原発事故による風評被害もあって生産量は前年の3分の2に落ち込み、価格も暴落した。最近の生産量は震災前の9割ほどに戻ったものの、価格は低迷している。

 こうした中で同市は2015年春、園芸畜産振興課に全国唯一の「鯉係」を新設し、県南鯉養殖漁協と協力して「鯉に恋する郡山(鯉6次産業化)プロジェクト」を開始。昨年は業者による新商品開発検討会や新しいコイ料理の試作・試食会を開き、養殖場の見学会、コイのさばき方講習会なども行った。

 鯉係の小松尊子(たかこ)主任は販路拡大のポイントを「まず、コイのおいしさを知ってもらうこと」と話す。甘露煮や洗いといった伝統料理に加え、若者の嗜好(しこう)に合わせた新メニュー開発に努め、これまでにコイのてんぷらを使った鯉丼やカルパッチョなどが開発された。

 市は今年2月、郡山のコイの基礎知識や和食・洋食・中華のコイ料理が食べられる市内14の飲食店の紹介などを載せたPR誌「KOIKOI magazine」を創刊し、2万部を市内の観光施設などに配布。市役所の食堂で鯉丼を期間限定で販売し、人気を集めた。

 今年度は、さらにメニューを増やして販路を広げる一方、コイを通じた地域活性化に取り組むため、コンサルタント会社への業務委託費などを盛り込んだ414万円を補正予算で確保した。また、秋に市内の小学校で、震災以来となるコイ料理の給食を復活させる。

 認知度アップや食文化復活への手ごたえを感じているという若穂囲(わかほい)豊・鯉係長は「仙台の牛タンや宇都宮のギョーザに並ぶご当地グルメに育てたい」と意気込んでいる。

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