<西日本豪雨>砂防ダムが決壊 広島 想定以上の土砂流入で

<西日本豪雨>砂防ダムが決壊 広島 想定以上の土砂流入で

 広島県は12日、豪雨により広い範囲で土砂崩れが起きた広島県坂町で、土砂をせき止めるための砂防ダムが決壊したと発表した。壁など大部分が崩壊しており、県は「想定以上の土砂が流入したため」としている。国土交通省によると、砂防ダムの大規模な決壊は異例という。

 県によると、決壊したダムは1950年に石を積み上げる工法で建設。坂町を流れる天地川の上流にあり、高さ約11メートル、幅約50メートル、厚さ約2メートル。県が8日、壁など大半が崩れているのを確認。6日夜の土石流で決壊し、流れたとみられる。

 県が実施する5年に1度の目視点検では、異常はなかったという。県は「ダム1基体制では不十分」として約150メートル上流に新たなダム(高さ約12メートル、幅約64メートル、厚さ約3メートル)を建設中だったが、「2基ダムがあったとしても今回の規模の土砂に耐えられたかどうか分からない」としている。

 町によると、ダムの下流の小屋浦地区には住民約1800人が住み、土砂でほぼ全域が覆われた。同地区では12日現在で8人が死亡し、安否不明者も出ている。国交省によると、砂防ダムは全国に約6万1000基(2013年)あり、江戸時代以降に造られた石積みの工法のものも含まれているという。【東久保逸夫、寺岡俊】

 ◇砂防ダム

 上流からの土石流を受け止め、たまった土砂を少しずつ流すことで、下流の土砂災害の被害を最小限に抑える目的がある。ダムにたまった土砂によって川の勾配が緩やかになり、水の流れが遅くなることで川底や河岸が削られるのを防ぐ効果もある。一方、「治山ダム」は山崩れを防ぐため、森林の維持や造成を目的としている。


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