大阪市の松井一郎市長は15日、2025年の大阪・関西万博の会場建設費約1250億円について、建築資材や人件費の高騰を理由に「2割、3割(の上昇)というのはある」との見通しを示した。建設費上振れに市が具体的に言及したのは初めてで、1600億円を超える可能性がある。

 同日、市役所で報道陣の質問に答えた。松井市長は現状を「建築の単価が上がり、材料の値段も上がっている。特に、人手不足で人件費が高騰してきている」と分析。25年までにどの程度上がるかは「予測がつかない」としながら、「需要が増えれば、コストが上がるのは資本主義経済では当然。ある程度(上振れを)覚悟しないとダメだ」と発言し、価格上昇を視野に入れた。一方で「まずは、今の予定価格内に収めるよう知恵を出す」とも述べた。

 建設費上振れを巡っては、関西経済連合会の松本正義会長が年頭の毎日新聞インタビューで、3割程度膨らむ可能性があるとの認識を示していた。日本国際博覧会協会は会場建設費を約1250億円と見込み、国、経済界と大阪府・市で3分の1ずつ負担する枠組みを決めている。

 一方、市によると、会場建設とは別の夢洲(ゆめしま)の埋め立て造成工事は、22年度まで続く予定で、今後の物価上昇率次第では、業者から差額の負担を求められる可能性もあるという。【林由紀子】