大阪府警富田林署から2018年8月に逃げたとして加重逃走などの罪に問われた樋田(ひだ)淳也被告(32)の初公判が13日、大阪地裁堺支部(安永武央裁判長)で始まった。署内にある面会室の仕切り板(アクリル板)を押し出して逃走したとされるが、樋田被告は「アクリル板は壊していない」と述べ、起訴内容の一部を否認した。

 約1年4カ月前に逮捕されるまで、自転車旅行を装って約50日間にわたり逃走。野宿生活を続けていたとされる樋田被告は逮捕時、丸刈りで真っ黒に日焼けしていたが、この日は、そうした面影はなかった。

 起訴状などによると、樋田被告は強制性交等容疑などで逮捕、勾留されていた富田林署で18年8月12日夜、弁護士と面会室で接見後、アクリル板を壊して逃走したとされる。盗んだ自転車で四国や中国地方に渡って転々とした後、同9月29日に山口県内で万引きしたとして現行犯逮捕され、翌日に加重逃走容疑で再逮捕された。

 自転車旅行を装って逃げた樋田被告は、自転車の他にも生活に必要なさまざまな物を盗んだとされる。窃盗罪など起訴された21の事件のうち、地裁堺支部は加重逃走や逃走後の窃盗などの罪を先に審理して4月、有罪か無罪かの部分判決を宣告。その後、強盗致傷罪など逃走以前に関与したとされる裁判員裁判対象の3事件を審理し、量刑を含めた最終的な判決を言い渡す。

 弁護人は「アクリル板を壊したのは第三者だ」などとして、加重逃走罪は成立しないと主張。その一方、逃走後の事件として起訴された窃盗罪などは認めた。【高田房二郎、村松洋、野田樹】