大津市は14日、いじめ対策の関連予算を前年度比で約25%(約1630万円)減らした2020年度一般会計当初予算案を発表した。いじめを受けていた市内の中学2年の男子生徒が11年に自殺した問題を受け、市はいじめ対策に重点的に取り組み、12年に就任した越直美・前市長が主導してきたが、1月の市長選に越氏は立候補せず、越市政の刷新を訴えた佐藤健司氏が当選。新市長として見直す姿勢を示した形だが、佐藤氏は「『縮小』ではなく『再構築』だ」としている。

 予算案では、越氏が市長直轄部署として設置した「いじめ対策推進室」の事業の多くを市教委に集約して見直す。常駐の相談調査専門員4人を1人減らすほか、午後5時〜翌午前9時の電話相談窓口も終了。いじめ関連事業として総額約4980万円を計上した。

 佐藤氏は記者会見で、17年から中学生を対象に無料通信アプリ「LINE(ライン)」で相談を試験的に受け付けていることなどを念頭に「(相談の)入り口を際限なく増やしても出口は一つしかない。教育委員からも『そろそろ転換期だ』という意見が出ている」と説明した。

 新市長就任から間もない今回の当初予算案は義務的経費などが中心の「骨格型」で、今後、肉付けされる見通しだが、総額は1130億円と19年度当初とほぼ同規模(0.3%減)となっている。【成松秋穂】