JR西日本の長谷川一明社長は25日、兵庫県尼崎市で4月25日に予定していた福知山線脱線事故(2005年に発生)の追悼慰霊式を中止すると明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大を考慮した。式の中止は初めてで、長谷川社長は「苦渋の決断。(行事の自粛を求める)政府、自治体の動きを勘案した」と述べた。

 事故現場で報道陣の取材に応じた。式は中止するが、当日の午前中、現場にある慰霊施設「祈りの杜(もり)」を遺族と負傷者にのみ開放し、午後から一般の献花などを受け付けるという。

 JR西は事故発生日の4月25日に毎年、式を開催してきた。昨年は祈りの杜を会場に、遺族ら関係者約550人が参列した。

 中止は、真鍋精志会長を含む役員で協議して決定したという。長谷川社長は「特別な日であり、きちんと迎えたかったが、多くの人を招いて執り行える状況にない」と説明した。【高橋昌紀】