医療系ベンチャー企業「エルピクセル」(東京都千代田区)の資金約29億円が横領された事件で、警視庁捜査2課は30日、さらに約4億円を着服したとして、元取締役の志村宏明容疑者(45)=世田谷区深沢1=を業務上横領容疑で再逮捕したと発表した。横領したとみられる総額は約33億5000万円になった。

 再逮捕容疑は同社の財務や経理を担当していた2017年4〜11月、現金自動受払機(ATM)を使い、同社の口座から自身の口座に百数十回にわたって計約4億1000万円を送金したとしている。「会社の資金運用のためにやった」と供述しているが、詳細については黙秘しているという。

 同課によると、志村容疑者はほぼ全ての金を私的な外国為替証拠金取引(FX)に使っていた。当初はATMで現金を送金していたが、同社が30億円以上の資金を調達した18年11月下旬、送金額の上限がないインターネットバンキングの口座を勝手に開設し、着服を繰り返していた。

 エルピクセルは東大大学院発のベンチャー。人工知能(AI)による画像解析を用いた医療診断支援システムを開発している。【岩崎邦宏】