新型コロナウイルスの影響で休校していた学校が再開する中、不登校になる児童生徒が出てきている。宇都宮市のNPO法人キーデザインは無料通信アプリ「LINE(ライン)」に「お母さんのほけんしつ」と名付けた窓口を開設し、不登校の子供を持つ親の相談を受け付けている。同法人の土橋優平代表理事(26)は「親にも学校の保健室のように安心できる環境が必要。独りで悩まず気軽に相談してほしい」と呼びかけている。

 「休校前は登校していた子供が学校に行きたくないと言い出した。どうすればいいか分からない」。キーデザインが、相談窓口を始めてから1カ月。これまでに100人以上が友だち登録し、休校明けに不登校になった子供を持つ親など約40人から相談が寄せられている。土橋代表は「親は子供が不登校になることを想定して子育てをしていない。どうすればいいか分からず不安や焦りを感じるのは当然。まずは状況を整理し、冷静になれるよう心がけている」と説明する。

 同法人は2016年の設立以来、不登校の子供や家族を支援するため、フリースクールの運営や家庭教師の派遣などに取り組んできた。夏休みなど長期の休暇明けに不登校の児童生徒が増加する傾向があることから、新型コロナウイルスによる休校から学校が再開する直前の5月末に相談窓口を設けた。土橋代表は「子供は学校をサボりたいのではなく、怖い状態から逃げたいと思っていることが多い。いじめや学校の規則にストレスを感じ登校してきたが、休校で解放されたと感じる子供もいる。学校に行きたくないのは安心を求めているから」と不登校の子供の心境を分析する。

 お母さんのほけんしつでは、親から相談内容を聞き取り状況を整理した上で、同法人が運営するフリースクールや家庭教師派遣などの支援策を提案している。また相談者の居住地が宇都宮市外の場合は、近隣のフリースクールを紹介している。土橋代表は「親が誰にも相談できず孤独になると、子供に悪影響が及ぶこともある。愚痴をこぼす先としてでもいいので気軽に相談してほしい」と話している。

 相談は父母を対象に24時間受け付けている。詳細は同法人のホームページ(http://www.npo−keydesign.org)【李舜】