立命館大アート・リサーチセンター(ARC)と文学部は7月1日から、特別サイト「祇園祭デジタル・ミュージアム2020―祇園祭の過去・現在・未来―」を公開する。新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年の祇園祭は山鉾(やまほこ)巡行など主要な行事が中止。祇園祭のマップや「バーチャル山鉾巡行」の動画などをサイトで公開することで、国内外に祭りの魅力を発信する。

 20年の祇園祭は、新型コロナの感染拡大を防ぐため、前祭(さきまつり)(同17日)・後祭(あとまつり)(同24日)の山鉾巡行のほか、宵山期間の夜間行事が中止されるなど、大幅に規模を縮小して実施される。山鉾巡行の中止は、阪急電鉄地下工事の影響による1962年以来となる。

 特別サイトでは、同センターが2002年から収集してきた、祇園祭に関する古い写真や戦前から現在の動画、古文書など4000以上のコンテンツを公開。マップからも、巡行ルートの歴史的な変遷や過去の巡行の写真・動画など、さまざまなコンテンツにアクセスできる。22年の復帰を目指す「鷹山」の巡行の様子を仮想現実で実現する「バーチャル巡行動画」のほか、初公開の史料もある。

 同センターは1998年に設立。芸術や芸能など有形・無形の文化を、歴史的・社会的な観点から研究を進めている。矢野桂司副センター長(地理学)は「サイトを探索しながら、祇園祭の新しい発見ができる仕組みになっている」と説明。文学部の佐藤弘隆特任助教(地理学)は「デジタル上でたくさんのことを見つけて楽しんでもらい、祇園祭に関心を深めてもらえれば」と期待を寄せた。

 詳細は特別サイト(https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/vm/gionfestivalDM/)。現時点では同31日までの公開予定だが、内容を充実させながら、8月以降も常時公開できるよう調整を進める方針。【福富智】