祇園祭の幕開けを告げる「お千度の儀」が1日、京都市東山区の八坂神社であった。例年は前祭(さきまつり)の山鉾(やまほこ)巡行で先頭を進む長刀(なぎなた)鉾に乗る稚児らが参拝するが、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となり、関係者数人のみで祭りの無事を祈る寂しい風景となった。

 20年の祇園祭は山鉾巡行(前祭17日、後祭(あとまつり)24日)や宵山期間の夜間行事など多くの主要行事が中止。稚児と補佐役の禿(かむろ)2人も選ばれなかったため、長刀鉾保存会の井上俊郎代表理事(63)ら3人のみが参拝した。

 神事は本殿の周りを時計回りに3周することで、1000度参ったとみなされる。井上代表理事は「稚児さんがおられず寂しいお参りだったが、神事の無事とコロナ禍の終息を祈った」と話した。全34基の山鉾は建てない見込みだが、各山鉾町で神事は実施。祭事の申し合わせをする「吉符入(きっぷいり)」も順次執り行われる。【矢倉健次】