<夏の高校野球>母に感謝プレーで 神戸国際大付・栗原選手

<夏の高校野球>母に感謝プレーで 神戸国際大付・栗原選手

 夏の甲子園第5日の12日、第3試合に登場する神戸国際大付(兵庫)の栗原凌稀三塁手(2年)は、自分も含めたきょうだい3人を一人で育てた母直佐美(まさみ)さん(42)に、プレーで恩返しするのが目標だ。「いずれはプロ選手になり、家族に楽をさせてあげたい」。そんな思いを胸に秘め、全力で打ち込んでいる。

 両親は栗原選手が小学1年の時に離婚。1歳下の妹、3歳下の弟と共に母に引き取られた。派遣社員として工場などで働く母は、家計について心配させるようなそぶりは一切見せなかった。だが、早朝から深夜まで仕事と育児に忙殺されているのはよく分かった。

 中学で軟式から硬式に移ったが、高価な道具を買ってほしいとは言い出せなかった。2年までグラブは軟式用を使い続け、自分専用のバットを持ったこともない。それでも「好きなことは、とことんやりなさい」と時間をやり繰りし、練習への送り迎え、キャッチボールの相手などをしてくれる母への感謝を忘れたことはなかった。

 「あなたの野球は、家族全員の犠牲の上で成り立っているんだよ」。穏やかな口調ながら母から諭されたのは中学2年の時だ。体重が増えず打撃力も伸び悩み、「チームに貢献できない」と、自主練習を一時期しなくなっていた。それまで、送り迎えの際に素直に言えていた「ありがとう」を口にしなくなったことで母は感づいていた。

 自分を恥じ、再び練習に打ち込んだ。強豪の神戸国際大付に入学。鋭いスイングが評価され、この夏からレギュラーとして2番を任された。背番号付きのユニホームを見せると、母は「3年生の足を引っ張らないようにね」と言ったものの、目には涙を浮かべていた。

 まだ「プロになりたい」とは話していない。まずは初戦の北海(南北海道)戦に臨み、目標に一歩近づければと思っている。【黒川優】

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