ラグビー・トップリーグ(TL)のパナソニック―東芝、キヤノン―ホンダの2試合があった埼玉・熊谷ラグビー場には15日、TLで同ラグビー場史上最多の2万2705人の観客が集まった。昨年秋のワールドカップ(W杯)の日本代表選手が対戦相手として直接対決し、各国の代表選手もプレーしたことが追い風になった。

 パナソニックは「笑わない男」ことプロップの稲垣啓太やドレッドヘアが目を引くフッカーの堀江翔太、SO松田力也が先発出場。日本代表としてW杯を沸かせた3人が、代表主将を務めた東芝のNO8リーチ・マイケルとぶつかり合った。

 前半終了間際に突破を図るリーチに堀江と稲垣が立て続けにタックルを浴びせ、後半にはリーチが堀江を激しいタックルで止める場面に大歓声が起きた。リーチがボールを持つ度に響く低音の「リーーーチ」コールも。W杯以降続くおなじみの応援に、地元のラグビー関係者は「叫びたくて仕方がないようだ」とうれしそうだった。

 4選手のほか、パナソニックからはニュージーランド代表ロックのホワイトロック、W杯優勝に貢献した南アフリカ代表のCTBデアレンデ、オーストラリア代表フランカーのポーコックも出場。ワールドクラスのプレーでファンを喜ばせた。試合は46―27でパナソニックが勝利。試合には敗れたものの、リーチは「たくさんの人が来てくれてうれしい」と笑顔を見せた。

 この試合の直前にはSO田村優(キヤノン)、バックスのレメキ・ロマノラバとプロップの具智元(ともにホンダ)が先発出場した一戦もあり、熊谷駅前は人であふれた。同ラグビー場までのバスを待つ人は長蛇の列を作り、係員が「乗車まで40分待ちです」と声を張り上げ、タクシー乗り場も行列となった。

 W杯を契機としたラグビー人気の沸騰に、稲垣は「ファンの皆さんに感謝している。楽しませられるように激しい試合を続ける」と改めて決意した。【谷口拓未】