新型コロナウイルスの感染拡大により東京オリンピックが来年に延期されることになり、既に五輪代表に決定している選手からは「簡単に(気持ちの)整理がつかない」などと戸惑いの声が相次いだ。

 東京五輪を最後に引退を表明しているスポーツクライミング女子代表の野口啓代(30)=TEAM au=は「簡単には整理がつかないというのが正直なところ。東京五輪を集大成に位置付けていた私にとって、大好きな競技生活を一日でも長く過ごせることをポジティブにとらえる。心身ともに成長する時間にしていく」と懸命に気持ちを切り替えた。

 スポーツクライミング男子代表の楢崎智亜(23)=TEAM au=は「正直驚いた。しかし、五輪がいつ開催されたとしても自分の目指すものは変わらない。世界中のアスリートがフェアな状態で最高の東京五輪が開催されることを祈り、今の自分にできることを積み重ねていきたい」とコメントした。

 一方、東京パラリンピックの実施競技であるボッチャは脳性まひの選手が多く、新型コロナウイルスに感染すると重症化するリスクが高いとされる。それだけに日本代表の村上光輝監督は「具体的な日程が出ていないので全く先を見通せない状況にあるが、準備期間が延びたというのは前向きに受け止めたい。選手もそのつもりだ」と語った。【田原和宏、谷口拓未】