東京オリンピック・パラリンピックの延期に、東京都庁では職員から不安や戸惑いの声が上がる。競技施設の確保や追加費用の検討など、延期に伴って数え切れないほどの業務が待っているからだ。

 都は25日が春の幹部人事異動の発表日だが、今夏の五輪開催を前提に編成された人事だ。ある男性課長は「来月以降に『延期シフト』の人事が追加で発令されないかと、職場ではみんなソワソワしている。今から五輪担当部署に異動して延期の対応に当たるのはつらい」と打ち明ける。

 別の男性課長は「延期によって増える業務を考えると、ぞっとする」と漏らしつつ、早速2021年開催に向けた検討作業に着手したといい、「やるしかない」と気を引き締めた。大会組織委員会に派遣中の男性職員は「全てが未体験の異次元ゾーンに突入だ」と表現した。

 都オリンピック・パラリンピック準備局のある幹部は、延期が決まる前からこう割り切っていた。「悩んでもしょうがないことは考えない。何かが起きたら慌てて働くことにする」

 小池百合子知事は25日、登庁時に報道陣の取材に応じ、「いろんなことをやらなければならないが、(開催時に)みんなで感動できるような下準備をしていきたい」と語った。【竹内良和】