<ハンガリー>NGOへの圧力強化 政府批判で?

 【ウィーン三木幸治】メディア統制を強めるなど権威主義的なハンガリーのオルバン政権が、今度は報道の自由などを訴えるNGOへの圧力を強化する方針を示している。多くのNGOを支援している米著名投資家、ジョージ・ソロス氏(86)=ハンガリー出身=はトランプ次期米大統領と激しく対立しており、地元記者は「オルバン氏は今、NGOを弾圧しても、米国から批判を受けないと計算している」と指摘する。

 ハンガリー政府は10日、NGOの代表に対し、政治家と同様に個人資産の公開を義務づける方針を発表した。オルバン首相は国外から資金援助を受けたNGOが、欧米の意向を受けて政府批判をしているとみており、「(彼らの試みを)知る権利がある」と主張した。

 ハンガリーで人権教育や報道の自由を推進する約60のNGOは、ソロス氏が主宰する米国の団体から資金援助を受けており、メディア「弾圧」や汚職を理由にオルバン政権を批判してきた。与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」のネメス副党首は「あらゆる手段で(ソロス氏が支援するNGOを)排除しなくてはならない」と強調している。

 米大統領選を巡り、オルバン氏はハンガリーと同様、移民に強硬姿勢を示すトランプ氏を支持。ソロス氏は対立候補のクリントン氏を支援した。ジャーナリストのグレゴール・メイヤー氏は「オルバン氏にとって、ソロス氏をたたく絶好のチャンス」と指摘する。

 ソロス氏の団体から資金援助を受ける人権NGO「ハンガリー市民自由連合」のマーティン・シャボー氏は「オルバン氏は、側近によるメディア買収を通じてメディアを統制し、次にNGOを標的にした」と指摘。政府がNGOの管理を強化する場合、「NGOの信頼性に悪影響が出て活動しにくくなる。NGOがいなくなると、誰も政府を批判しなくなる」と懸念している。

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