米メディアは23日、米国内で新型コロナウイルスによる1日の死者数が初めて100人を超えたと報じた。トランプ大統領は感染拡大防止のために実施している外食や旅行などの自粛要請について「いつまでも続けているわけにはいかない」と発言。経済への打撃を懸念し、早期に解除したい考えを示したが、危機収束の兆しは見えていない。

 米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、日本時間24日午後の時点で米国の感染者数は4万6481人、死者数は593人。感染者数でスペインを抜いて世界第3位になった。今後、感染確認が突出する東部ニューヨーク州などで、医療品や検査・治療にあたる要員の不足が深刻化する懸念がある。

 米連邦政府は16日、10人以上の集まりや旅行、レストランなどでの外食の自粛を15日間にわたり求める行動指針を発表。州によっては外出規制や出勤禁止などさらに厳しい措置が取られ、学校や文化・娯楽活動もストップしている。

 ただ、こうした措置は経済の停滞を招き、トランプ氏は22日に「対処法が根本問題より害悪なものになってはならない」とツイート。23日の記者会見でも「不況で失業が増えれば、ウイルスによる死者より多くの死者が出てしまう」などと述べ、経済悪化への強い懸念を示した。そのうえで自粛行動期間について「数カ月に及ぶことはない。アメリカは近く営業再開する」と強調した。

 ただ、米国内の感染は今後も拡大するとみられ、トランプ氏も16日の指針発表時に感染は「7月か8月まで続く」と述べていた。尚早の行動制限解除は専門家の強い反発を招く可能性がある。

 一方、西部ワシントン州のインズリー知事は23日夜、州全域での「外出禁止令」を発令した。今後2週間、公私の集まりを禁じ、医療関係や生活必需品を扱う業種以外は休業となる。同様の措置を取るのは計14州となった。また南部フロリダ州のデサンティス知事は同日、ニューヨークから同州への航空便の乗客全てに対し2週間の隔離措置を取ると発表した。「ニューヨーク市民が外出禁止令を逃れて、州内に入ってきている」と主張している。【ワシントン高本耕太】