<甲府空襲>悲惨な戦争繰り返すな 笛吹・向山さん、経験語る /山梨

 甲府市朝気1の山梨平和ミュージアムで19日、戦争体験者らによる講演会があった。笛吹市境川町藤垈の保育士、向山富貴子さん(82)は、1945年7月の甲府空襲の体験談を披露。「戦争は『天災』ではなく『人災』。悲惨な歴史を繰り返してはいけない」と訴えかけた。

 向山さんは空襲当時11歳で、甲府市城東1に家族6人で暮らしていた。就寝中の7月6日深夜、突然の空襲警報に体が反応した。同時に米軍の大型爆撃機「B29」のけたたましい爆音が頭上で鳴り響いた。

 急いで長靴を履き、家の敷地内にこの日作ったばかりの防空壕(ごう)に逃げ込んだ。しかし、すぐに爆撃の音が聞こえた。その場を離れ、母親と近くの田んぼに飛び込んだ。胸まで水につかったまま顔を伏せた。母親はお経を唱え続けた。

 翌日の早朝、家族に再会し、全員の無事は確認できた。しかし、向山さんの幼なじみの中には、頭に焼夷(しょうい)弾を浴びて亡くなった人もいた。「将来がある人が大勢亡くなった」と視線を落とした。

 終戦から今夏で、72年が経過する。向山さんは憲法改正に向けた昨今の動きや、自衛隊の役割が拡大している現状にも言及。「平和への理念が薄れているのではないか」と危惧した。【松本光樹】

ニュースをもっと見る

スゴ得でもっと読む

スゴ得とは?

おすすめ情報

毎日新聞の他の記事もみる

関東甲信越の主要なニュース

13時44分更新

山梨のニュースランキング

ランキングの続きを見る

東京の新着ニュース

東京のニュースをもっと見る

地域のニュースを見る

地域を選択してください

戻る都道府県を選択してください

記事検索