<三越千葉店>閉店 33年の歴史に幕 市民に惜しまれ /千葉

 三越千葉店(千葉市中央区)が20日、閉店した。前身の「ニューナラヤ」から1984年に千葉三越に商号変更し、多くの買い物客に親しまれてきたが近年は消費動向の変化などで売り上げが低迷。閉店を惜しむ人々で終日にぎわった店舗ビルは原状回復した後、所有者側に返す方針。その後の活用策は決まっていない。【田ノ上達也】

 「これまでご愛顧いただいた多くのお客様、そして千葉の地域の皆様のことは決して忘れません。長い間、ありがとうございました」。午後7時の閉店後、北條司・店長が千葉駅前大通りに面した西口であいさつすると、集まった買い物客からは拍手が沸き上がった。他の従業員たちも三越のシンボル・ライオン像がある「ライオン口」などの出入り口に立ち、深々と頭を下げ、客を送り出した。

 三越千葉店は、地下2階・地上8階建て(売り場面積2万4787平方メートル)。売り上げは1992年3月期がピークで507億円を記録したが近年は「モノ」から「コト」への消費動向の変化や、そごうとの競合などで「集客に貢献していた高級ブランドが抜け、赤字体質からの脱却はなしえなかった」(北條店長)。2016年3月期の売り上げは126億円まで落ち込んでいた。

 最終日となった20日は午前9時55分の開店前に約550人が列を作り、従業員が三越の包装紙「華ひらく」の柄をモチーフにしたキーホルダーを配った。店内は終日、買い物客でごった返し、1階の特別企画「千葉三越と地域の歩み写真パネル展」では三越開店時の様子やイベントの写真を懐かしげに見つめる中高年の姿があった。

 三越伊勢丹によると、千葉三越の従業員219人のうち、社員は他部門・他店舗に配置換えし、店舗採用の契約社員は希望に応じ再雇用を進めるという。また店舗ビルについて、所有者の総合商社・塚本総業(本社・東京都中央区)は「空白期間を作りたくない」との立場だが、具体的な貸出先は決まっていない。

 三越伊勢丹では今後、得意客向けのサロンを4月22日にJPR千葉ビル1階(千葉市中央区新町)に、学生服を扱う「三越スクールユニフォーム千葉店」は同12日に塚本大千葉ビル5階(同市中央区富士見)に開設する。ギフトカウンターについては、中元と歳暮時期のみ同ビル9階で営業するという。

 ◇循環バス運行へ 来月から中心市街地へ誘客

 昨年11月のパルコ千葉店の撤退に続く、三越千葉店の閉店。今後は中心市街地へいかに人を呼び込むかが街にとって一層の課題となる。地元商店街は4月から、JR千葉駅を発着点とする100円の循環バス「C−bus」の運行を始め、同駅の持つ集客力を街中の活性化につなげていきたい考えだ。

 循環バスは、地元商店街や自治会などで構成する「千葉市中心市街地東口エリア循環バス運行協議会」が事業主体となり、千葉中央バスが運行する。主な経由地は、JR千葉駅▽栄町会館▽三井ガーデンホテル▽千葉劇場▽中央区役所・市美術館▽千葉神社▽辻忠商店▽JR千葉駅。1周約2・8キロを20分程度で巡回する。

 毎日午前9時半〜午後7時半に計15便を運行し、運賃は中学生以上100円、小学生は50円。事業は運賃収入や車体のラッピングなど広告収入で賄うほか、市も500万円を助成して運行を後押しするという。【田ノ上達也】

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 ■三越千葉店の歩み■

1972年 地元百貨店「奈良屋」と合弁で、前身の「ニューナラヤ」が開業

1984年 ニューナラヤが「千葉三越」に商号変更

1992年 売り上げ507億円でピークに

2003年 親会社の「三越」などと合併し「三越千葉店」となる

2008年 三越と伊勢丹が経営統合し「三越伊勢丹ホールディングス」発足

2016年 売り上げが126億円まで落ち込む

 同    三越千葉店の閉店発表

2017年 三越千葉店閉店

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