<第89回選抜高校野球>1回戦 高岡商、粘った胸を張れ 「あと一歩」惜しみない拍手 /富山

 <センバツ2017>

 第89回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)第2日の20日、7年ぶり5回目出場の高岡商は盛岡大付(岩手)と対戦し、9−10でサヨナラ負けを喫した。点を取られたら取り返す−−。両校譲らず延長までもつれ込んだ打撃戦で、延長十回表に勝ち越し、勝利まであと一歩のところまで迫ったが、1968年以来49年ぶりのセンバツ勝利はならなかった。試合終了まで、粘りの高商野球を披露した選手たちに、アルプススタンドの大応援団から「よくやった」「いい試合だった」と温かい拍手が送られた。【大東祐紀、萩原桂菜】

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高岡商

  2013020001=9

  2103200002=10

盛岡大付

(延長十回)

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 ナイン、スタンドの思いのこもった会心の一打で、勝利寸前のところまで迫った。

 延長十回表2死二塁、中村昂央(こうよう)遊撃手(2年)が相手右腕の真ん中低めのスライダーをライト前に運ぶと、二塁走者の伊藤洸紀中堅手(3年)が還り、勝ち越し。中村選手の母智美さん(45)は「打ってくれると信じていた」と声を弾ませた。スタンドの応援団もメガホンを打ち鳴らし、ボルテージはこの日最高潮となった。

 だが、十回裏、無死二、三塁のピンチを招き、センター前に安打を打たれ、まさかのサヨナラ負け。九回から登板の伏見拓真投手(3年)は「絶対に抑えなければと思って硬くなってしまったのかもしれない」とうなだれたが、島村功記一塁手(同)の父一成さん(47)は「良い試合だった。甲子園の借りは甲子園で返してほしい」とエールを送った。

 負けはしたが、粘りの“高商野球”は存分に見せつけた。一回に筏(いかだ)秀生捕手(2年)が先制ツーランを放てば、四回には島村選手が2点適時三塁打。控えからレギュラーに抜てきされた吉本樹二塁手(3年)もタイムリーを打つなど、8人が12安打を放つ全員野球で強打の盛岡大付に食らいついた。

 先発の土合伸之輔主将(同)は九回途中に熱中症で右手首がつって降板するまで熱投を続けた。野球部員の畑圭吾さん(同)は「苦しい場面も多いけど最後まで勝ちを信じる」と祈り、スタンドの応援団も一進一退の攻防を続ける選手たちに声援を送り続けた。

 49年ぶりのセンバツ勝利こそならなかったが、夏がある。敗戦を糧にまたここに戻ってくる−−。ナインはそう口をそろえて球場を後にした。

 ◇演奏でエール

 ○…抜きつ抜かれつの展開で、応援をリードした高岡商吹奏楽部は昨秋までに「全日本吹奏楽コンクール」に3年連続30回の出場を誇る強豪だ。全国の舞台は慣れたもので、この日は野球部がリクエストした「日曜日よりの使者」など7曲を新たに追加し、アルプススタンドに花を添えた。六反柚希部長(3年)は「緊張せずに全国の舞台を楽しめる甲子園に連れてきてくれた野球部を元気づけたい」と、力強い演奏を送り続けた。

 ◇成長実感2安打3打点 島村功記選手(3年)

 勝負強い打撃を見せつけた。四回表1死一、二塁の場面。相手左腕の高めの直球を振り抜き、勝ち越し打となる右中間への2点適時三塁打を放った。「打った瞬間、手応えを感じた。今まで振り込んできた成果が出た」と、自画自賛した。

 昨夏の富山大会準々決勝で、中途半端なスイングをし、最後の打者となった苦い経験がある。「今日の試合では最初のストライクからがんがん振っていくことができた」。チームトップタイの2安打3打点の活躍で、確かな成長を示した。

 だが、満足はしていない。延長十回表2死一、二塁。1点を勝ち越し、追加点を挙げる好機に、三振。力みもあり、右腕のスライダーにタイミングが合わなかった。「あそこで打てないのが自分の甘さ。点を取って投手を安心させたかった」。

 「甲子園は守りやすいし、走りやすい。観客も大勢いてすごい場所だった。夏こそは絶対に勝ちたい」。もう一回り大きくなってここに戻ってくるつもりだ。【大東祐紀】

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