<四日市公害と環境未来館>2周年 教訓を伝えたい ボランティア解説員ら活躍 /三重

 四日市公害の教訓などを伝える資料館「四日市公害と環境未来館」(四日市市安島1)が21日で開館2周年を迎える。この間、来館者に公害の歴史や環境改善の取り組みをガイドしているのが、ボランティアの解説員らだ。開館時の15人から倍増しており、同館の運営を支える欠かせない存在になっている。

 資料館のガイド役は職員と、体験談を伝える「語り部」(6人)、養成講座を受けて公害を学んだ解説員が担っている。このうち、解説員は、市内外の30人(男性19人、女性11人)が登録し、土日祝日などに2、3人ずつ交代で出ている。同館によると、四大公害病の資料館で定期的にボランティアの解説員が活動しているのは四日市公害だけだという。

 1年前から解説員を務める伊藤百合子さん(59)=四日市市室山町=は奈良県から四日市市の小学校に転校したころ、ばい煙に覆われた空に驚いた記憶がある。「当時は繁栄の証拠と聞かされたが、ずっと引っかかっていた」。母の介護で2年前に離職したのを機に「公害のことをもっとよく知り、教訓を伝えていく活動がしたい」と受講した。介護と両立しながら週1回のペースで解説しており、「受け答えする中で来館者が展示資料に関心を寄せ、『来てよかった』と言われると本当にうれしい」と話す。

 上村和男さん(67)=同市東坂部町=はコンビナートの企業OBの解説員だ。プラント建設などに携わった経験から「専門的な知識を生かし、違う立場から手伝えたらいい」と思って始めた。「深刻だった大気汚染の実態をきちんと踏まえた上で、環境面の技術開発で公害を克服したことを発信する場になればいい」と期待する。

 より丁寧に説明するため、補足情報を書き込んだ手作りのノートやファイルを持参する解説員も少なくない。岡田良浩副館長は「来館者のニーズに合わせ自然体で接してくれている。ガイド役の一翼を担う非常にありがたい存在」と感謝している。【松本宣良】

〔三重版〕

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