<アーケード>山谷の商店街、撤去へ 街の変遷40年余見続け 老朽化と維持費負担重荷に /東京

 かつて「日雇い労働者の街」として知られた山谷地域(台東区、荒川区)で、40年あまりにわたって街を見続け、商店街のシンボルだったアーケードが撤去される。老朽化に加え、維持費の負担が重荷になっていた。地元関係者は「アーケードがなくなることで『明るい町』が出現する。これを機に人の交流も活発になれば」と話す。【後藤豪】

 アーケードが撤去されるのは、台東区日本堤1の「いろは会商店街」。近くにはかつて遊郭地だった旧吉原があり、戦前から多くの人でにぎわった。戦後は高度経済成長に伴い、土木・建築作業などで労働需要が高まり、多くの人が集まった。

 全長370メートルのアーケードができたのは1976年。設置、管理をした「いろは会商店街振興組合」の青木照広理事長(68)は「(当時は)『立派な商店街』と言えば、アーケードがあるところだった」と振り返る。

 当時、商店街には約120店が軒を連ねていた。しかし、バブル崩壊後は土木関係の需要が少なくなり、労働者の人口が大きく減少。近隣は革製品の加工店が多かったが、それも衰退した。

 アーケードの維持費は組合費で賄ってきたが、次第に重荷になってきた。商店数も約35店舗まで減った。老朽化も相まって、組合はアーケード撤去を決断。都と台東区の補助金も活用し、昨年10月から撤去作業を始めた。今月末に終了予定だ。

 一方、都の外郭団体「城北労働・福祉センター」によると、アーケードが撤去される前は、同商店街の軒下で約40人が夜を明かしていたという。

 ある店主は「寝ている人たち(ホームレス)にはかわいそうだが、日が当たって明るくなるのは良いことだ」と話すが、別の男性店主は「新しい客を呼び起こす魅力ある店がない。このままではアーケードを撤去しても、買い物客は来てくれない」とため息をつく。

〔都内版〕

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