<フェアトレード店>地震、火災を乗り越え 熊本市の明石さん、仮店舗で再起 支援後押し /熊本

 安く買いたたかず、適正な対価を支払うことで途上国の貧困の解決や環境保全を図る「フェアトレード」。熊本市でその取り組みを先導してきた明石祥子さん(60)が今年1月、火災で店を失った。熊本地震に続く災難だったが、全国からの支援に励まされ、明石さんは焼け跡にコンテナハウスの仮店舗を開設し再起を期している。【福岡賢正】

 明石さんは同市中央区新屋敷の実家の隣に1993年、フェアトレード専門店「ラブランド」をオープン。熊本のフェアトレード普及の拠点として活動した。こうした取り組みが評価され、熊本市は2011年に東アジア初の「フェアトレードタウン」に認定された。

 しかし、16年4月16日の熊本地震本震で、店と実家は激しく損壊。明石さんはみなし仮設のアパートに移り、店も1日3時間の限定営業に追い込まれた。

 苦境を救ったのはフェアトレードの仲間たちだった。店内にあった商品は37カ所のフェアトレードショップが引き取ってくれ、箱詰めして送る作業はボランティアが引き受けてくれた。余震が続く中、安心して寝起きできるようキャンピングカーを北海道から運んできた友人もいた。

 ようやく改修業者が見つかり、工事に着手した直後の今年1月25日夜、火災に見舞われた。実家と店は全焼。バレンタインデーを前に大量に仕入れていたチョコレートなど、店内にあった商品もほとんど失った。

 「きれいに焼けてしまって。地震とたて続けだから、いまだに本当なのと思うこともある」と明石さんは打ち明ける。

 だが、火災後も周囲の支援はやまなかった。たくさんの人たちが焼け跡の片付けを手伝いに駆けつけ、知人らは「応援する会」をつくって募金などに取り組んでいる。

 多くの善意に背中を押された明石さんは、焼け跡に中古のコンテナハウスを置いて4月から仮店舗の営業を始めた。「自分のことを気にかけてくれる存在がどれだけ力になるか身に染みた。それはフェアトレードの目指すものと重なる。ゼロからの再出発だが、自分の被災経験を生かして、フェアトレードの普及に努めたい」と意欲を燃やす。

 仮店舗は不定期の営業。連絡は明石さん080・3084・7093。

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