<この体験記を書いた人>
ペンネーム:かりんと
性別:女
年齢:52
プロフィール:いつか1人暮らしをしてみたいと憧れる50代。
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70代後半の義母は、義父の死後、離れた都市で1人暮らしをしています。
夫はひとりっ子なので、日頃から義母のことを気にかけています。
何もなくても実家に帰ったり、ランチに誘ったりします。
それは全然構わないのですが、その都度私もセットで連れて行かれることに若干モヤっとしています。
というのも義母は悪気はないと思うのですが、思ったことをあまりよく考えずに口に出すところがあります。
それが大抵ネガティブな内容なのです。
例えば、一緒に車に乗って目的地へ向かっている時。
「スピード出しすぎじゃない? 警察に捕まるよ」
「混んでるねえ。違う道の方が良かったんじゃない?」
「間に合う? 間に合わないんじゃない?」
「曇ってきたねえ。雨降るんじゃない?」
などなど。
「お願いだから黙ってて!」と言いたくなることもしばしばです。
しかも、夫は慣れているのでいちいち返事をすることもなくスルーなのです。
無視しているのも気づまりで、仕方なくそれに答えるのは私の役目です。
「制限速度で走ってますよ」
「混んでるのはここだけだから大丈夫ですよ」
「安心してください、間に合いますよ」
「今日は雨は降らないみたいですよ」
いちいち返事をしなくてはなりません。
けれど、義母は私の返事をほとんど聞きません。
「間に合わないと思うけどねえ。ほら、降ってきたんじゃない?」
などとつぶやくので、しまいには相手をしたくなくなるのです。
何かを食べに行ってもその調子です。
メニューをろくに見もしないで頼むので、嫌いなものが入っていたと言って全然食べないこともしょっちゅうです。
義母は食べ物の好き嫌いもとても多いのです。
なので、できるだけ「これが入ってるけど食べられる?」「こっちの方が食べやすいんじゃない?」と気を配る必要があります。
任せていたら「あ、これは食べられないわ」となり、私たち夫婦で義母の分まで食べる羽目になってしまうのです。
思えば、何を食べても素直に「美味しい」と言うことのない義母です。
「サラダの野菜がしなしなしてる」
「味が濃すぎて血圧上がりそう」
「これ、インスタントと違う? メニューの写真と全然違うわね」
「量が多くて食べられないわ」
少なきゃ少ないで文句は出てきます。
「こんな鳥が食べるくらいの量じゃ足りないわ」
たいしたお店を選ばなくてすみません、と、聞いていて食欲がなくなります。
半日一緒にいると、夫と同じく義母の会話に相槌を打ちたくなくなるのも常です。
無視されても独り言のようにつぶやき続ける義母に、ため息しか出ません。
しかもそんな対応しかしないくせに、しばらくすると「義母を誘おう」と言い出す夫にもうんざりしているのです。