<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぽこにゃん
性別:女
年齢:52
プロフィール:そろそろおひとりさまを満喫したい人生後半戦。
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息子が高校3年生になった昨年の春のことです。
「◯くん(息子のこと)もいよいよ受験生だね。これからいろいろ物入りでしょうから、よかったら使って」
義母から息子名義の預金通帳を渡されました。
聞けば息子が小さい頃からコツコツと貯めていてくれていたそうです。
受験費用は、かけようと思えばいくらでもお金がかかるので、義母の申し出はとてもありがたかったです。
しかし、一応それに向けてのお金はある程度準備をしていたので、いったんは固辞しました。
けれど、「こんなことでしか応援できないから是非使って」と言うので感謝して預かりました。
そしてなんとか息子の進路も決まり、義母にもおかげさまで、と報告を済ませてしばらくしたある日のこと、義母から連絡がありました。
初めは息子の学校のことや春からのことなど、何気ない会話をしていたのですが、驚きの発言が飛び出したのです。
「ところで、前に渡した通帳なんだけど、いくらくらい残っている?」
「えっ? お義母さんがくださったまま残っていますが......」
「あら、それは良かったわ。ちょっと急に必要なお金があって、他からなんとかしようかとも思ったんだけど」
聞けば、お金がないわけではないけれど、定期預金にしているものは金利や時期のこともあっておろしにくいので、すぐに使えるお金として思い出したらしいのです。
そもそも息子名義とは言え義母が貯めたお金ですし、使わずに済んだので返すことに異論はありません。
ですがもし全額使ってしまっていたら...と思うとどこかモヤっとしたものを感じました。
思えば、以前から義母の金銭感覚は、私にはちょっと「?」なところがありました。
例えば、お正月の買い出し。
「自分は人ごみに行きたくないからこれで買ってきて」とお金を渡されたことがありました。
そこで、私と夫で、年末年始に家族と親戚が集まって飲んだり食べたりする食材を大量に買い出しに行きました。
内容は義母の具体的なリクエストがあり、カニや海老、数の子などおせち料理用の材料を、大きさやメーカーまで細かく指定されます。
肉は牛肉のこの部分を何グラム、鶏はどこそこのブランド鶏を何グラム、私たちはいちいちメモと照らし合わせて買い物をしなくてはなりません。
そして、義母から渡された3万円なり5万円なりの予算に収めようとするのですが、たいがいはオーバーします。
もちろん私たち家族も食べるものなのでオーバー分を払うのは当然なので、構わず買い物を済ませます。
しかし義母は必ず「お釣りは?」と言い、足りなかったと言うと「そんなはずはないんだけど」と不機嫌になるのです。
「いや、全然足りないだろ...」とは心の声。
「すみません、足りなかった分は払いましたので」
とお詫びはするものの、何か不手際を責められたような気分になることがしばしばでした。
今回の息子への預金通帳も、もし使い切っていたらなんて言われたのだろう......。
そう思うと、改めて迂闊に甘えてはいけないことを思い知らされたようで、ゾッとするようなホッとしたような複雑な気持ちでいっぱいになったのでした。