<この体験記を書いた人>
ペンネーム:チョコレート
性別:女
年齢:53
プロフィール:10年ぶりの夫婦の時間は、楽しい時間と愛しさの連続でした。
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2010年の冬、今から約10年前に初めての孫が生まれました。
いろいろあって、ほどなく同居することになり、我が家は徐々に「孫中心の生活」へと変化したのです。
夫と過ごしていた時間も、孫と遊ぶ時間、孫とお買い物に行く時間へと変化しました。
そんなこんなで、二人で過ごすのは夜遅くにテレビを見る時間、夕飯のお買い物に行く時間、あるいは休日のほんの数時間カフェに立ち寄るくらいになりました。
この変化に最初は一抹の寂しさを感じつつも、孫育ての楽しさに没頭していきました。
それに、子育て(私たちにとっては孫育て)は、一旦スタートするとノンストップ。
そのまま孫中心の生活を約10年過ごすこととなりました。
そんな生活も孫の成長と共に一段落。
上の孫はもうすぐ10歳を迎え、お友達と遊ぶ時間がどんどん増えていき、それと比例して私たちじじばばと過ごす時間は減って行きました。
そこで戸惑ったのが私たち夫婦です。
今度は孫と過ごせないことに一抹の寂しさを感じつつ、それと同時に、今更夫婦二人だけでどんな風に過ごせばいいのかが分からなくなったのです。
急に訪れた夫婦だけの時間に、少々照れくささも感じつつ夫に聞いてみました。
「何すればいいのかな? みんなはどんな風に過ごしているのかな」
「もう一度昔みたいに過ごしてみる?」
何気なく言われて思わずドキリとする私。
孫が生まれる前の私たちは、二人で映画に行ったりドライブをしたり、雑誌に載っているお店のランチを食べに行ったりと、毎週そんな風に楽しく過ごしていたのです。
そんな幸せな記憶を頼りに、10年ぶりに夫とデートをしてみることに。
一日中、二人だけの時間です。
会話が弾むの? 飽きてしまわない?
そんな心配が頭をもたげました。
しかし、そんな心配はどこ吹く風、とても楽しい時間を過ごせたのです。
まず向かったのが映画館。
何を見るのか二人で決めて、それぞれ好みの飲み物を買ったら準備OK。
後はスクリーンに夢中の二人です。
映画が終わった後は、俳優さんがどんなに素敵だったとか、そのストーリーから何を感じたとか、今度はどんな映画を見に行きたいとか、そんな会話が弾みます。
その後はドライブです。
綺麗な場所や建物を見て回ったり、可愛いカフェに立ち寄ったり、帰りには道の駅に立ち寄って、あーでもないこーでもないと家族のお土産を探したりしました。
そして帰り道、ふと思い出したのです。
一緒に歩いている時、車から私を守るようにさり気なくガードしてくれること。
足元が悪い時、さっと手を握って私をエスコートしてくれること。
「寒い」の一言で温かい飲み物を探してくれること。
車を運転する時の夫の横顔。
赤信号で止まるたび私に微笑みかける夫の笑顔。
そんな、ふとした瞬間の夫がたまらなく好きなのだということを。
そんな一瞬一瞬が愛おしくて、私たち二人ともドキドキするほど楽しい時間を過ごすことができました。
孫が生まれもうすぐ10年。
その間当然二人とも年齢を重ね今ではともに50代。
人よりちょっと早いのですが、今では私たちは立派なおじいちゃんとおばあちゃんです。
それでも二人で過ごす時間はまるで恋人同士に戻ったみたい。
こんなに楽しい時間が待っていたなんて想像もしていませんでした。
今では、夫と二人きりで過ごせる時間を心待ちにしている自分がいます。